2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
20062011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斎藤 通紀 京都大学, 医学研究科, 教授 (80373306)
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Keywords | 発生・分化 / 遺伝子 / ゲノム / シグナル伝達 / 再生医学 |
Research Abstract |
本特定領域研究では、遺伝情報継承に必須な生殖細胞系列が成立・分化する分子機構を理解し、それを試験管内で正確に再現、再生・生殖医学の基盤とすることを目的とする。 本年度の研究では、胚性幹細胞(Embryonic Stem Cells : ESCs)から始原生殖細胞様細胞(Primordial Germ Cell-like Cells : PGCLCs)を誘導する系の確立を目指した。様々な条件を検討した結果、ESCsを発生5.5~6.0日目の胚性外胚葉と似た特性を有する胚性外胚葉様細胞(Epiblast-like Cells : EpiLcs)に誘導する条件を見出した。次にEpiLCsをPGCLCsに効率よく誘導する条件を確立した。誘導したPGCLCsは、生殖細胞を有さない新生マウスの精巣に移植すると、健常な精子形成を起こし、形成された精子は、正常卵子に顕微授精の結果、健康で繁殖力のある子孫に貢献した。またBlimpl-mVenusなどのトランスジェニックマーカーに依存しないPGCLCsの選別法の確立にも成功し、人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells : iPSCs)から同様な方法で、PGCLCs、健常な精子を得ることに成功した(Hayashi et al., in revision)。これらの成果は、生殖細胞としての機能を有する始原生殖細胞の形成過程を試験管内で再現した初めての成果である。今後、この方法を用いて生殖細胞の形成機構のさらなる解明や、試験管内誘導法のさらなる発展が期待される。
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Research Products
(22 results)
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[Journal Article] TDRD5 is required for retrotransposon silencing, chromatoid body assembly and spermiogenesis in mice.2011
Author(s)
Yabuta, Y., Ohta, H., Abe, T., Kurimoro, K., Chuma, S., Saitou, M.
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Journal Title
The Journal of Cell Biology
Volume: 192
Pages: 781-795
Peer Reviewed
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