2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Comparative Research on Major Regional Powers in Eurasia |
Project/Area Number |
20101004
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
上垣 彰 西南学院大学, 経済学部, 教授 (70176577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 伸一郎 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (10183071)
丸川 知雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (40334263)
堀井 伸浩 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (10450503)
佐藤 隆広 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (60320272)
亀山 康子 国立環境研究所, 地域環境研究センター, 主任研究員 (10250101)
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Keywords | 地域大国 / エネルギー / 環境 / マクロ経済 / 国際関係 |
Research Abstract |
本年度の成果として最も特筆すべきは、2011年12月にニューデリーで開催したワークショップ「The 5th Indo-Japanese Dialogue on The BRICs as Regional Economic Powers in the Global Economy」である。これには、研究代表者、分担者、協力者6名が参加し、本研究の中間結果を発表した。これは、我々の研究を国際的に発信する良い機会となったとともに、インド人研究者の興味深い視点からのコメントによって、我々の研究を拡充する助けとなった。また、11月のASEEES年次大会(ワシントンDC)には、研究代表者、分担者、協力者3名が参加し、ロシア・中国・インド経済の持続的発展の可能性に関する我々の研究を世界のスラブ研究者の前で発表することができた。その他、当プロジェクト班員は、国内外で、すでに8割方仕上がった研究の成果を、次々に発表し、研究の最終調整と最後のとりまとめのための準備として、意義深い活動を行った。我々の研究の結果、国際的にも、ロシア・中国・インドを比較することの重要性に対する認識が高まり、新しい研究領域形成への期待が高まっている。たとえば、田畑の論文は国際レフェリー制学術誌『Eurasian Geography and Economics』に掲載され、注目されている。なお、以上とは別に、データベース構築、国内研究会、班員の現地調査を通じて班員の具体的な研究の成果を共有化することができた。また、本プロジェクトの費用で雇用されている学術研究員(プロジェクト研究員:ニューデリーで報告を行った)およびその他の若手研究者の研究発表の機会をできるだけ多く設定して、当該分野における若手研究者の育成を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究発表」のリストにみられるようにすでに膨大な数の研究成果が蓄積されている。この成果が、国内外で注目され、高く評価されていることは、レフェリー制雑誌(国際学術誌を含む)への論文の掲載、および招待講演の多さから、理解できる。ロシア、中国、インドの3国およびその他の地域大国が、今後、地域経済大国としてどのようなインパクトを世界に与えていくか、また、逆に、世界の政治経済の動向が、これら諸国にどのような影響を与えているかを検討し、これら諸国が地域大国としての地位を維持・発展できるかどうかの展望を導くという我々の問題意識は、学界に広く受入れられるものとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.経済統計・法制データ・ベースの構築作業完成:研究対象諸国の経済統計と資源環境法制資料がすでに蓄積されてきている。これを、インターネット上で公開する。その際、著作権の問題に留意する。 2.国際的研究集会への参加:5月のホノルル、9月のスコットランド、11月のニューオーリンズの各国際学会に参加し、報告・討論を行う。 3.国内研究会の開催:上記とは別に班員の合同研究会を開催し、研究の深化と知識の共有化を図る。 4.学術研究員の雇用:学術研究員(プロジェクト研究員)1名を雇用して、北海道大学その他で研究にあたらせ、若手研究者の育成を図る。 5.研究成果の出版:これまでの研究の成果をミネルヴァ書房から出版する。
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