2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
The Possibility of Sustainable Economic Development
Project Area | Comparative Research on Major Regional Powers in Eurasia |
Project/Area Number |
20101004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
UEGAKI Akira Seinan Gakuin University, 経済学部, 教授 (70176577)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Keywords | 地域大国 / エネルギー / 環境 / マクロ経済 / 国際関係 |
Research Abstract |
(1)本研究の目的は、ロシア、中国、インドの3国およびその他の地域大国(サウジアラビア、ブラジル、トルコ)が、地域経済大国としてどのようなインパクトを世界に与えているか、また、逆に、世界の政治経済の動向がこれら諸国にどのような影響を与えているかを検討する事である。 (2)それを踏まえて、これら諸国が地域大国としての地位を維持・発展できるかどうかの中長期的な展望を導くことが本研究計画の第2の目標である。 (3)最後に3国とコア諸国との比較を通じて、経済発展に関する新しい理論モデルを構築することも本研究計画の目的である。 (4)本研究の背景にはいわゆるBRICsの世界経済における台頭がある。BRICs諸国の台頭は、世界経済のグローバル化の結果であるが、同時にその促進要因・撹乱要因でもある。われわれは、BRICsの中でも、ロシア、中国、インドを主要な対象としつつ、これらをグローバル化の先導者であるコア諸国アメリカ、EU、日本に対抗する「地域大国」と位置づけ、その将来を展望する。 (5)本研究計画の第1の特徴は、「地域大国」という概念を打ち出していることである。グローバル経済対小国・発展途上国という2項対立的見取り図ではなく、そこに「地域大国」という中間項を入れることによって、より現実に即した構造把握が可能になる。 (6)第2の特徴は、マクロ・金融、産業構造・企業、資源・環境という側面から見た「持続的経済発展の可能性」という概念を打ち出していることである。 (7)第3の特徴は、マクロ統計・計量経済の専門家(田畑、佐藤、上垣)と産業論・企業論の専門家(丸川、堀井)、さらに国際関係論の専門家(亀山)が、密接に協力しあうことが期待される「中範囲のタイトな学際的研究」である点である。相互に理解可能な専門言語を話すこのグループの研究によって、理論と政策の双方に新しい知見をもたらすはずである。
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