2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Emergence of Heavy Electrons and Their Ordering |
Project/Area Number |
20102006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石田 憲二 Kyoto University, 理学研究科, 教授 (90243196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 祐司 京都大学, 理学研究科, 教授 (50199816)
神戸 振作 (独)日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (40224886)
佐藤 憲昭 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30170773)
井澤 公一 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (90302637)
古川 はづき お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創生科学研究科, 教授 (70281649)
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Keywords | 重い電子超伝導体 / 新奇超伝導相 / Ce系化合物 / U系化合物 / FFLO状態 / 強磁性超伝導体 |
Research Abstract |
今年度はURu_2Si_2の純良単結晶を用いた「隠れた秩序」状態、単結晶UCoGの強磁性と超伝導の共存、分子線エピタキシーによる人工超格子重い電子化合物の育成などの研究を行った。URu_2Si_2の「隠れた,秩序」相を磁場で抑制した時に、22テスラ近辺でホール抵抗の明瞭な跳びと、より高磁場で新しいフェルミ面の出現に起因した量子振動現象が観測され、新しい相転移の存在を明らかにした。この結果は「隠れた秩序」がバンドごとに大きさの異なる秩序変数を持ち、磁場により秩序が多段階で壊れることを示唆しており、隠れた秩序の解明に大きなヒントを与える結果である。常圧で強磁性と超伝導の共存が報告されているUCoGeにおいて、強磁性相で内部磁場を感じているでCo核の信号の観測に成功した。その結果、単結晶試料では低温で試料全体が強磁性状態になっていることを明らかにした。またこの単結晶試料を用い、核スピンー格子緩和率の測定を超伝導転移以下70mKまで測定を行った。超伝導転移後試料の約50%程度に超伝導ギャップによる緩和率の減少が見られ、残りの50%には超伝導ギャップの影響は見られなかった。この結果は、試料全体が強磁性状態になっているものの、超伝導状態では超伝導と超伝導でない領域に分かれ不均一な超伝導状態になっているものと考えられる。ただし今回の結果は、強磁性領域に超伝導がみられていることをミクロに示した結果である。人工格子重い電子物質の合成においては、CeIn_3の積層化に成功し、1、2層だけ積層させた試料では、磁気秩序は低温まで抑制され、2次元化による重い電子形成に成功したと考えられる。
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Research Products
(51 results)
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[Presentation] UPd3のNQR2009
Author(s)
徳永陽, 藤本達也, 酒井宏典, 中堂博之, 神戸振作, 松田達磨, 芳賀芳範, 大
Organizer
日本物理学会第64回年次大会
Place of Presentation
立教大学池袋キャンパス
Year and Date
2009-03-27
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