2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Emergence of highly elaborated pai-space and its function |
Project/Area Number |
20108010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福住 俊一 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40144430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 隆彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (20264012)
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Keywords | 電子移動 / π電子 / 機能性材料 / 超分子 / ポルフィリン |
Research Abstract |
高次π空間の構築手法として超分子形成を利用し、その電子移動機能を見いだした。分子内π-π相互作用によりサドル型歪みを有するドデカフェニルポルフィリン(H_2DPP)は高い塩基性を示し、弱酸でも容易にプロトン化できる。例えばカルボン酸を用いてプロトン化を行うと、共役塩基との間で水素結合型超分子を形成する。また、H_2DPPのジプロトン化体(H_4DPP^<2+>)は高い還元電位を有する電子供与体として働き、分子間光誘起電子移動において、大きな再配列エネルギー(1.69 eV)を示すことを報告した。さらに、カルボキシル基を有する電子供与体を用いてH_2DPPをプロトン化することで、水素結合を介したドナー・アクセプター超分子を構築でき、フェロセンカルボン酸塩とH_4DPP^<2+>との超分子錯体のX線結晶構造解析に成功した。その超分子内光誘起電子移動ダイナミクスについて調べた。フェムト秒レーザー過渡吸収スペクトル測定により超分子内電子移動の進行が示され、リンカー長の異なるフェロセンカルボン酸誘導体を用いて、電子移動速度の距離依存性に関する減衰係数を0.64Å^<-1>と決定できた。
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Research Products
(78 results)