Research Abstract |
フイターネットワーク,山岳観測を含む地上観測,既存の大気汚染モニタリンクネットワーク,地域化学輸送モデルを用いてエアロゾルと動態を把握し,地域毎のエアロゾル種,エアロゾル濃度の気候学的な特徴,イべント毎のエアロゾル濃度変化などを明らかにすることを目的とする。特に気象条件に依存する様々な時間空間スケールのエアロゾル濃度分布の変化に注目し,植物影響,健康影響の指標となるパラメータと時間スケールを検討する。ライダーネットワークはこれまでの先行研究で構築されたもので,2波長(532nm,1064nm)偏光(532nm)ライダーが東アジアの約20地点に展開され通年連続観測が行われている。本研究では,エアロゾルの性状をより良く把握するために,新たにネットワークの主要な地点(福江島,辺戸岬,松江,ソウル)のライダーにラマン散乱受信器(607nm)を追加する改良を加え連続観測を開始した。ラマン散乱の測定は夜間に限られるが,黄砂,水溶性エアロゾルに加えてブラックカーボンの分布を推定することが可能となった。一方,榛名山,新穂高,駒ヶ岳に通年観測が可能な光パーティクルカウンターを設置し連観測を開始した。また,新穂高では土アロゾルのサンプリング預を行った。本新学術領域研究で航空機観測が行われた2009年10月には,黄砂および大汚染性エアロゾルの地スケールの移流が観測ネットワークにより捉えられた。観測データを領域化学輸送モデルと地較してエアロゾルの発生輸送を解析した。さらに,航空機観測,地上の化学分析等のテータと合わせた解析を進めている。この他,ライダーによる過去の継続的なデータを健康影響研究に利用るためのデータ処理手法を検討し,,2003年以降の長崎のデータについて地上の黄砂と大気汚染性エアロゾルの消散係数の時系列データを作成して健康影響研究班に提供した。
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