2012 Fiscal Year Annual Research Report
ライダーおよび地上モニタリングネットワークによるエアロゾル動態解明
Project Area | Impacts of aerosols in East Asia on plants and human health |
Project/Area Number |
20120006
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
杉本 伸夫 独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 室長 (90132852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 智明 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 研究員 (10462491)
財前 祐二 気象庁気象研究所, その他部局等, その他 (70354496)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エアロゾル / ライダー / 観測ネットワーク / 光学式粒子計数器 / 山岳観測 / 黄砂 / 大気汚染 / 偏光粒子計数器 |
Outline of Annual Research Achievements |
つくば、辺戸岬、ソウル、福江島、松江、タイ国ピマイの6地点のラマン散乱測定を含む東アジアのライダーネットワーク(全20地点)により、エアロゾルの分布と動態を通年連続観測した。ラマン散乱ライダーデータからエアロゾルの光学特性を解析し地点毎の特徴を考察した。1波長の消散係数と2波長の後方散乱係数、1波長の偏光解消度から4つのエアロゾル種(硫酸エアロゾル、海塩、黄砂、ブラックカーボン)の分布を推定するアルゴリズムを適用しエアロゾルの動態を考察した。また、ライダーネットワークから得られる黄砂および球形エアロゾルの消散係数の継続的データから健康影響研究に提供するデータセットを構築した。2005年から2012年の主要なエアロゾルイベントを解析するとともに、季節変化、年々変化を考察した。健康研究研究では黄砂の急性影響の有為な相関が見られ、また、黄砂と大気汚染の混合状態(外部混合、内部混合)の重要性も示唆された。そこでエアロゾルの混合状態を解析可能な偏光粒子計数器(偏光OPC)を導入し観測を行うとともに、エアロゾル光学モデルに基づく統計的な解析手法を開発した。 一方、山岳域(北アルプス新穂高岳、中央アルプス駒ヶ岳、榛名山)において光学式粒子計数器(OPC)による通年観測を行うとともに、エアロゾルの採取を行い、電子顕微鏡およびエネルギー分散型X線解析装置による解析を行った。OPCの長期間のデータをライダーデータと比較して山岳観測の代表性を考察するとともに、エアロゾルイベントを解析した。また、採取したエアロゾルの内部混合状態と組成を分析した。 健康影響研究へのデータ提供から、エアロゾル種毎の濃度の継続的なデータの重要性が示された。地域的な特徴や慢性的な影響を解析するためにはデータ同化が必要であるが,本研究で開発されたラマン散乱ライダーのエアロゾル種毎の高度分布導出手法は有用である。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)