2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of intramolecular heat transfer mechanism for construction of highly effective photothermal protein heaters
Project Area | Next-generation non-invasive biological deep-tissue manipulation by biomolecular engineering and low physical energy logistics |
Project/Area Number |
20H05756
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水野 操 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (10464257)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Keywords | タンパク質ヒーター / 振動エネルギー移動 / 光熱エネルギー変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、外部からの光エネルギー入力によって高効率で熱シグナルを生み出す分子ヒーターとして働くタンパク質(タンパク質ヒーター)を開発し、熱シグナルを用いた情報伝達による細胞操作を試みた。 タンパク質ヒーターとしてのヘムタンパク質は、ヘムの光励起に対する高速なエネルギー拡散によって、連続光の照射により継続的にタンパク質周辺が加熱されうる。このとき起こるタンパク質周辺の水溶媒の温度上昇を、水溶媒のラマンバンド形状の温度依存性を利用することで観測した。定量的なスペクトル解析の結果、ヘムタンパク質を光励起することによって、温度感受性チャネルタンパク質を作動させるのに十分な温度上昇を達成することを明らかにした。そこで、ヘムタンパク質の光吸収によって発生した熱シグナルによる温度感受性イオンチャネルタンパク質の作動を試みた。まず、ヘムタンパク質と温度感受性チャネルタンパク質のカップリングのため、これらを同時に細胞膜に発現する細胞の作製を行い、これに成功した。しかしながら、研究期間中に行った実験では、ヘムタンパク質とカップリングしたチャネルタンパク質の作動は確認できなかった。タンパク質発現方法、イオン流観測装置の温度制御方法に改善の余地がある。 タンパク質ヒーターにおける効率的な光熱エネルギー変換は、光励起後の無輻射緩和速度が関与する。無輻射緩和速度が高速であるほど、蛍光量子収率は低下する。蛍光量子収率が非常に低い色素タンパク質に対して、光照射による周辺水溶媒の加熱能計測を行った。その結果、無蛍光性色素タンパク質も十分な光加熱能を持つことがわかった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)