2021 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of genetically modified primates using cultured germ cells
Project Area | A new foundation for primate developmental biology |
Project/Area Number |
20H05764
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
渡部 聡朗 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 研究員 (40715405)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Keywords | マーモセット / 生殖細胞 / iPS細胞 / 生殖工学 / DNA メチル化 / 自家移植 / 遺伝子改変動物 / 霊長類 |
Outline of Annual Research Achievements |
マーモセットiPS細胞から配偶子(精子)を産生することを目標に研究を進めている。当該年度は、マーモセット始原生殖細胞様細胞(PGCLC)をマウス胎児細胞およびマウスの生体内環境を用いて発生を進めることに成功した。 ヒトPGCLCにおいては、マウス胎児生殖巣体細胞と異種間再構成精巣を作製し、in vitroで培養することで前精原細胞までの分化を実現している。本研究においては、マーモセットPGCLCとマウス胎児精巣体細胞を混合し凝集体を作製した後、免疫不全マウスの腎被膜下に移植した。ヒトにおける報告のようにin vitro培養ではなく、本研究では腎被膜下に移植した理由は、マウス胎児精巣を腎被膜下に移植することで機能的な精子細胞が産生されることが報告されているからである。 レンチウイルスを感染させてEGFPでラベルしたマーモセットのiPS細胞からPGCLCを誘導した。13.5日齢のマウス胎児精巣より純化した体細胞とPGCLCの間で凝集体を作製し、凝集体を免疫不全マウスの腎被膜下に移植した。腎被膜下において、精細管構造が形成され再構成精巣が構築された。いくつかのタイムポイントにおいてPGCLCの分化状態を調べたところ、移植後20-30日で後期PGCLCから発現するDDX4の発現が観察され、30-40日以降で前精原細胞で発現するMAGEA4とPIWIL4が順次発現が誘導された。現在、PGCLCより分化した各段階の細胞を用い、同一の単一細胞からのRNA-seq・Bisulfite-seq 解析を進めている。最も分化の進んでいた細胞ではDNAメチル化が完全に消失しており、in vivoにおける生殖細胞発生過程が再現されていると考えられた。詳細な解析を進めて行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マーモセットiPS細胞から次世代個体を産生することが最終目標である。iPS細胞由来のPGCLCから次世代個体が作成可能な精子細胞まではできていないが、PGCLCを前精原細胞まで発生を進行させたことから、目標に向けて前進したと言える。また、作製しているPGCLCが真に生殖細胞系列の細胞であるとともに発生能を持つと確信しできた。今後、PGCLCを発生を進めるのに適した環境に置くことで、目標達成が可能になると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスを用いて霊長類のPGCLCの発生をある段階までは進めることはできるが、最終的な分化を実現することはできないと考えられる(ヒトの精子幹細胞をマウス精細管内に移植しても精子までぶんかしないため)。今後は、マーモセットへの自家移植に集中する。これまでマーモセット精細管への移植も行ってきたが、生着が確認されていない。内在的に存在している生殖細胞とのニッチェの競合に敗れてしまった可能性が考えられる。放射線や抗がん剤を用いて思春期前および成体マーモセット精細管の生殖細胞を除去した上でPGCLCの移植を行う。また、凍結保存した新生児精巣細胞とPGCLCで再構成精巣を作製し、腎臓へ自家移植を行っていく。
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Research Products
(4 results)