2022 Fiscal Year Annual Research Report
Visualization of interglial signal transduction
Project Area | Glia decoding: deciphering information critical for brain-body interactions |
Project/Area Number |
20H05898
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 道行 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (10199812)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅山 健太 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (00370114)
|
Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
|
Keywords | 蛍光イメージング / 近赤外蛍光タンパク質 / フィコシアノビリン / マウス生体イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に開発したCre依存性にPhycocyanobilin (PCB)を発現するトランスジェニックマウスを用いてiRFPによる深部イメージングの研究を継続した。まず、Cre依存性PCB発現マウスのバッククロスを継続するとともに数を増やして実験に供与した。Cre遺伝子の導入およびiRFP遺伝子の導入はAAVを用いた。CMVプロモータによりすべての細胞にPCBを誘導する系、CaMKIIプロモータにより神経特異的にPCBを発現させる系を確立した。ここに、CMVプロモータ下にiRFPを発現するAAVを使うこと、すべての細胞あるいは神経細胞特異的にiRFPを発現する系を作った。さらに、PCBに対する親和性を高めるためにiRFPV256C変異体を作成した。これにより、従来のiRFPより10倍明るくすることに成功した。さらに、レンズや光学系の調整を行うことで、前頭前野においては2 mmの深さまで観察することに成功した。従来の方法では1.5 mmが限界とされていたので、それを大きく上回る成果である。海馬領域においても、従来はCA1までが限界とされていたが、それを越えて歯状回まで観察できた。さらに、近赤外蛍光タンパク質を使ったカルシウムセンサーNIR-GECO2に変異をいれてPCBに結合するNIR-GECO-HIを作成した。このセンサーは、従来のNIR-GECO2よりも少なくとも10倍以上明るくなっていた。このNIR-GECO-HIをマウス一次体性感覚野に発現させ、刺激依存性のカルシウム上昇を検出することに成功した。一方、ERKのFRETバイオセンサーを発現するマウスのイメージングを行い、一次体性感覚野において同期してERK活性が上昇する細胞があることを見出した。今後、その細胞種の同定、さらには意義について明らかにしていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスを増やすのに時間を要したこと、AAVを使った実験系に変更したことなどから、予定より研究が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
世界最深の脳イメージングに成功したことから、可及的速やかに成果発表をする予定である。また、血液脳関門を透過できるAAVにより研究が加速しつつあり、今後、様々なプロモータを使ってこの技術の有用性を高めていく予定である。
|
Research Products
(2 results)