2009 Fiscal Year Annual Research Report
小分子RNA作用マシナリーの中核因子Argonauteの解析
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
21115002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
泊 幸秀 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (90447368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 美喜子 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (20322745)
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Keywords | 遺伝子 / 発現制御 / 核酸 / 蛋白質 |
Research Abstract |
泊は、タグ付きAGOサブファミリータンパク質を培養細胞において過剰発現させ精製した後、当該Argonaute欠失系統ハエあるいは当該ArgonauteをノックダウンしたS2細胞由来の抽出液で補完することで、素過程を生化学的に再構築するという独自の実験系を用い、まずショウジョウバエAgo2をモデルとして、いくつかの変異を導入し、AGOサブファミリーの機能ドメイン解析を行った。その結果、N末端領域のドメインが、前駆体からArgonauteへ小分子RNAが受け渡される段階に関与していることが示唆された。これが普遍的な現象であるかどうかを検証するため、ショウジョウバエAgo2のN末端領域に系統的変異を導入したライブラリーの作成を行った。 塩見は、カイコ卵巣生殖細胞株BmN4を用いてpiRNA生合成経路の解析をすすめた。カイコPIWIタンパク質Siwi及びBmAgo3に対する抗体を作製し、免疫沈降を行ったところ、SiwiにはBmTudが、BmAgo3にはショウジョウバエCG4771ホモログBm1675が強く結合する事が判明した。これらのタンパク質間相互作用にはPIWIがもつsDMA(symmetrical dimethyl arginine)修飾が必須である事も判明した。これらの因子はいずれもnuage様の細胞質構造体に局在するが、特にBmAgo3と1675の共局在は鮮明に見られた。更なる解析によってBmAgo3と1675は相互依存的にnuage様の細胞質構造体に局在する事も判明した。今後、この生理的意義に関して解析をすすめる。
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Research Products
(13 results)