2013 Fiscal Year Annual Research Report
異なる入力情報の相互作用による自己組織化メカニズムの解明
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
21120006
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
相原 威 玉川大学, 工学部, 教授 (70192838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 裕 玉川大学, 脳科学研究所, 教授 (70323376)
藤井 聡 山形大学, 医学部, 教授 (80173384)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | 情報統合 / 海馬 / 聴覚野 / アセチルコリン / 可塑性 |
Research Abstract |
本研究では脳内トップダウン情報の作用として、注意などに応じた感覚情報統合への修飾に注目し、個体の目的に合わせた脳内モデルの自己組織化を可能にするメカニズムを探ることを目的とし、トップダウンというヘテロな系の相互作用ダイナミクスを実験と理論の両側面から明らかにするため次の2つの研究を行った。 1.細胞レベルのトップダウンとボトムアップの相互作用: ラット海馬CA1野におけるACh放出時(トップダウン情報)のスパイクタイミング依存性可塑性(ボトムアップ情報処理)への影響に着目し. 最終年度は抑制性細胞の有無によるAchの存在下での長期増強および長期抑圧を調べた。結果として、その修飾メカニズムにおいてニコチニック受容体とムスカリニック受容体が協力し可塑性の方向と大きさが定まることを明らかにした。 2.ネットワークレベルのトップダウンとボトムアップの相互作用: 皮質間ネットワーク(特に聴覚野と感覚野)のレベルにおいても、異なるボトムアップ入力情報の連合学習が、トップダウン入力の状況下でどのように影響を受けるかを調べた。結果としてAChが皮質関連合に重要な役割を担っていることを明らかにした。 以上、細胞レベルおよび皮質間ネットワークレベルの実験において、注意に関わるとされる広範囲調節系の1つであるAchがトップダウン情報として神経ネットワークの可塑性修飾において果たす役割を示し、そのメカニズムを明らかにした。そして理論サイドからは生理実験データの十分な議論を行いモデルの構築までを行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)