2013 Fiscal Year Annual Research Report
準安定な分子認識解明のためのテザー係留法の開発と細胞内仕分けシグナル識別への応用
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
21121003
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神田 大輔 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80186618)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | タンパク質 / 分子認識 / 細胞内輸送 / プレ配列 / ミトコンドリア / Tom20 / 結晶コンタクト効果 / 融合タンパク質 |
Research Abstract |
タンパク質の結晶構造は結晶中の分子間の接触の影響を受けて,取りうる状態の1つに固定されている.これを結晶スナップショットと呼ぶ.問題はスナップショットを多数集めても,リガンドの結合状態の運動性を正しく表現できないことにあり,これを「サンプリング問題」と呼ぶ.この問題を実験的に解決するために,リガンドの周囲に結晶コンタクト効果フリーな“隙間”を結晶格子中につくる新技術の開発を行っている.具体的な課題として,Tom20タンパク質に結合した状態のプレ配列ペプチドの大きな運動性を定量的に解析することを設定した.タグタンパク質としてマルトース結合タンパク質(MBP)を用いる.MBPのC末端部分はヘリックス構造をとっていて,Tom20のN末端ヘリックスと直接つなげることで一続きのヘリックスとなるようにデザインした.プレ配列は分子間ジスルフィド結合を用いてTom20にテザリングする.ラットALDH由来のプレ配列を用いてMBP-Tom20-SS-pALDH複合体を作製し,結晶を得て構造解析を行った.モデルバイアスを避けるために,分子置換の際にはプレ配列に対応するモデルは置かなかった.差フーリエ電子密度マップをつくると,結合サイト付近にプレ配列ペプチド由来と思われる棒状の電子密度を得ることができることを昨年度に報告した.今年度はさらに明瞭な電子密度を得るためのX線回折測定とデータ処理の条件を検討した.電子密度の可視化にはフーリエ変換の際にローパスフィルターを用いることが必要であった.また,理由は今のところ不明であるが,電子密度の可視化には長波長のX線(1.6A;,通常は0.9~1Aを用いる)を用いた回折測定が有効であった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)