2021 Fiscal Year Annual Research Report
Funtional analyses of non-domain RNAs using mutant mice
Project Area | Biology of Non-domain Biopolymer |
Project/Area Number |
21H05274
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中川 真一 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (50324679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 喜美 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (90211705)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Keywords | ノンコーディングRNA / UGS148 / Tanycyte / Neat1 / パラスペックル |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトやマウスなどの高等真核生物のゲノムからは、長鎖ノンコーディングRNAを始めとする、種間で高度に保存された領域を持たない「非ドメイン型RNA」が大量に転写されている。非ドメイン型RNAには特定の立体構造を取りにくいという特性があり、同じく特定の構造を取りにくい天然変性領域を持つRNA結合タンパク質と協調し、核内非膜オルガネラに代表される柔軟な巨大分子集合体の形成を細胞内で制御していることが、近年急速に明らかになりつつある。本研究では巨大な分子集合体を形成する非ドメイン型RNAに注目し、それらの変異マウスを作製して表現型解析を行うことで、核内非膜オルガネラを始めとした柔軟な分子集合体の生物学的な意義を明らかにする。また、領域における変異マウスの作製と表現型解析の支援を行う。 非ドメイン型RNAの候補として核内に局在するRNAに注目し、新規のlncRNAを同定した。しかし、この際に用いたRNAプローブは核内の未同定のRNAに交差反応することが明らかとなり、転写産物はTanycyteと呼ばれる特殊な細胞の細胞質に局在することがわかった。さらにこの転写産物は配列からは機能が予測できない新規のタンパク質UGS148をコードしていた。UGS148のタンパク質はTanycyteにおいて高度に発達したER膜に局在しており、この細胞の各種神経ペプチドの分泌及び輸送に関わっていることが示唆された。UGS148の生理機能を調べるために変異マウスを作製したが、顕著な表現系は示さなかった。 また、パラスペックルの骨格因子であるノンコーディングRNA、Neat1のノックアウトマウスを国内外の研究者に提供し、共同研究を行ったほか、領域内で同定された新規非ドメイン型バイオポリマーの変異マウスの作製を行った。なお、世界的な電子部品不足により、マウス飼育ラックの納品が遅れ、予算の一部を次年度に繰越した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
顕著な表現型を示すような新規非ドメイン型RNAの変異体を見出すことはできなかったが、配列からは機能が予測できない非ドメイン型バイオポリマーの変異体を作製し、その表現系を解析するパイプラインを確立することができた。また、典型的な非ドメイン型RNAであるNeat1のノックアウトマウスを多数の共同研究者に提供し、その生理機能の解析に貢献することができた。また、領域で同定された新規非ドメイン型バイオポリマーの変異体を作製し、その表現型解析にも着手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きNeat1をはじめとした非ドメイン型バイオポリマーの変異体を作製し、その表現型解析を行う。また、これまでNeat1の解析はヒトやマウスといった特定の哺乳類でのみしか行われておらず、パラスペックルによる制御がより幅広い種で見られるかどうかについて検討を行う。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] MiR-150 Attenuates Maladaptive Cardiac Remodeling Mediated by Long Noncoding RNA MIAT and Directly Represses Profibrotic Hoxa4.2022
Author(s)
Tatsuya Aonuma, Bruno Moukette, Satoshi Kawaguchi, Nipuni P Barupala, Marisa N Sepúlveda, Kyle Frick, Yaoliang Tang, Maya Guglin, Subha V Raman, Chenleng Cai, Suthat Liangpunsakul, Shinichi Nakagawa, Il-Man Kim
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Journal Title
Circ Heart Fail
Volume: 15
Pages: e008686
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] A histone modifier, ASXL1, interacts with NONO and is involved in paraspeckle formation in hematopoietic cells.2021
Author(s)
Keita Yamamoto, Susumu Goyama, Shuhei Asada, Takeshi Fujino, Taishi Yonezawa, Naru Sato, Reina Takeda, Akiho Tsuchiya, Tomofusa Fukuyama, Yosuke Tanaka, Akihiko Yokoyama, Hikaru Toya, Ayana Kon, Yasuhito Nannya, Rena Onoguchi-Mizutani, Shinichi Nakagawa, Tetsuro Hirose, Seishi Ogawa, Nobuyoshi Akimitsu, Toshio Kitamura
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Journal Title
Cell reports
Volume: 36
Pages: 109576-109576
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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