2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Replacement of Neanderthals by Homo sapiens: testing evolutionary models of learning |
Project/Area Number |
22101004
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
青木 健一 明治大学, 公私立大学の部局等, 客員教授 (30150056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 亮介 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00453712)
川崎 廣吉 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (10150799)
若野 友一郎 明治大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10376551)
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Project Period (FY) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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Keywords | 学習戦略進化 / 文化進化 / ゲノム多様性データ / 学習仮説 |
Research Abstract |
本計画研究「学習能力の進化モデルの研究」は、学習戦略の進化および文化進化の理論モデルを研究している。ネアンデルタールの絶滅とヒトによる置換(いわゆる交替劇)を、両者間の学習戦略の違いに起因する文化進化の違いによって、説明することが目標である。(1)平成25年度の大きな成果の一つは、24年11月に本領域行事の一環として行われた国際シンポジウムのプロシーディングスの出版である。代表者・青木が共同編集に当たり、代表者・青木、分担者・若野、分担者・木村、研究協力者・中橋、研究協力者・小林、および海外共同研究者・Feldmanはそれぞれ論文を掲載した。(2)青木とFeldmanは国際誌の依頼を受け、学習戦略の進化に関する特別号を共同編集し、共著論文も掲載した。また、分担者・若野もこの特別号に論文を掲載した。(3)青木および木村はそれぞれ日本国および韓国で開催された国際シンポジウムにおいて、交替劇関連の招待講演を行った。(4)研究協力者・小林は、本計画研究における4年間の研究成果が評価され、26年4月1日より准教授に栄転した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)下記研究発表リストに見られるように、学習戦略の進化および文化進化に関する理論研究が進展しており、論文、著書、学会発表などで公表されている。とりわけ、ヒトの特徴とされる蓄積的文化を支える学習戦略の進化条件に関する理論研究が大詰めを迎えている。一方、ネアンデルタールとヒトの文化進化に関する評価が、実証研究を行っている考古学者らの間で揺れており、理論的予測と経験的事実の突合せがますます難しくなっている。また、予定していた種間競争モデルのシミュレーションは棚上げ状態であるなど、反省点も多い。
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Strategy for Future Research Activity |
ネアンデルタールとヒトの文化進化の違いは、存在したとしてもおそらく微妙であり、これを検出するためには、今まで以上に精度を高めた定量的な実証研究が必要である。また、文化進化の微妙な違いを説明する理論も必要となる。具体的には、上記プロシーディングスの続編として、この問題に特化した共著図書を編集中であり、本年度中に出版する予定である。
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Research Products
(28 results)