2011 Fiscal Year Annual Research Report
ゲーミングによる法教育:裁判員制度と民事紛争解決教材の開発
Project Area | Law and Human Behavior |
Project/Area Number |
23101004
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
久保山 力也 青山学院大学, 法務研究科, 助手 (00409723)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 亮 静岡大学, 法務研究科, 教授 (80300474)
井門 正美 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (60312691)
|
Keywords | 新領域法学 / 基礎法学 / 教育学 / 民事法学 / 法教育 / ゲーミング / 裁判員裁判 / ADR |
Research Abstract |
研究成果に関し、以下4つにまとめ述べる。 1 総括ならびに基礎研究について 早期に研究体制を構築し得たことから、具体的な成果を挙げることができた。最先端のイシューを扱う上で必須の基礎研究についても、着実に蓄積している。 2 教材開発について オフライン版ゲーミング法教育教材の作成を予定していたが、研究の進展により、結果フラッシュ版「被害者学教育ゲーム」ならびに「取調べ体験ゲーム」を完成させた。また、「裁判員裁判ゲームandroid版(仮称)」の開発に着手することができた。全般的に刑事系教材を優先させたため、当初予定していた民事系の教材(ADRゲームなど)は平成24年度の開発課題とした。 3 調査研究について 研究計画上、海外ゲーミング教材の情報収集、韓国との共同開発プロジェクトの始動について言及していた。前者については平成24年2月28日から3月5日まで、代表(久保山)、分担(藤本)の2名が、アメリカ(ロサンゼルス、デンバー)を訪問し、憲法権利財団、ロサンゼルス地区裁判所、全米法曹訓練協会(NITA)などにおいて情報収集、意見交換を行った。また平成24年3月14日から3月17日まで(久保山は21日まで)、代表(久保山)、分担(井門)、協力(野田)の3名が、韓国(ソウル、大田、釜山=久保山のみ)を訪れ、韓国法務省、法教育支援センター、大田ソロモンローパーク、釜山大学校、ゲーム会社((株)ウィンディソフト)などにおいて、意見交換、情報収集を行った。教材の共同開発についても着手した。 4 成果公開について 学会実績については、シミュレーション&ゲーミング学会(JASAG:北大、平成23年10月2日)における企画セッションがある。代表(久保山)、分担(藤本、井門)、連携(荒川)、協力(野田、松本)が登壇し、包括的、実践的な報告を行った。開発ゲームは、現在オンライン上にて無償公開しているが、平成24年度以降、独自サーバによる管理運営を目指している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由による。 1 ゲーミング教育教材の開発に関して、2つのゲームを開発し、さらに1つのゲームについて開発に着手しており、この点評価できる。しかし、当初予定していた民事系ゲーミング教材の制作については、次年度の課題となっている。 2 理論研究についても、役割体験学習論を踏まえた体系化に進展が見られた。また、調査研究の面では、アメリカ、韓国への視察などを行い、幅広い情報の収集に尽力している。 3 アプトプットでは、論文やシンポジウムを通じ、逐次研究成果を公開している。ホームページ等の開発が課題である。
|
Strategy for Future Research Activity |
1 教材の充実化をはかる。目下着手している「裁判員裁判ゲーム(仮称)」を完成させる。また、民事系教材の開発を進め、教材の蓄積をはかる。 2 各教材を広く公開するため、サーバを構築する。また、ホームページを開設し、研究成果を開示する。 3 韓国との間で、共同研究を進める。具体的には、教材の共同開発に着手し、シンポジウム等を実施する。 4 開発した教材については、学校ならびに法専門家団体等において、その効果検証を行う。 5 ゲーミング法教育の調査研究について、視察等により引き続き海外の情報収集に努める。 6 模擬裁判等の公開型イベントの実施を行う。 7 論文等により、広く研究成果を公開する。
|
Research Products
(8 results)