2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Chemical Biology using bioactive natural products as specific ligands: identification of molecular targets and regulation of bioactivity |
Project/Area Number |
23102014
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木越 英夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90169839)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北 将樹 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (30335012)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | アプリロニンA / アクチン / チューブリン / 三元複合体 / ハイブリッド化合物 / グラジオビアニン |
Outline of Annual Research Achievements |
高活性天然物リガンドの効率的化学合成を目指して、効率的全合成経路を開発した。すなわち、分子間野崎-檜山-岸反応による効率的かつ立体選択的なセグメントカップリング反応を鍵反応として環化前駆体を調製した後、分子内野崎-檜山-岸反応を用いるマクロ環形成反応により、高活性天然リガンドであるアプリロニンAの既知の合成経路の合成中間体を合成した。この経路により、段階数を39段階から30段階に、収率を1.9%から6.9%に改善できた。この合成研究により、高活性天然物リガンドの純粋な化学合成による供給の道を開いた。 高活性人工アナログとして設計したアプリロニンA-スウィンホライドAハイブリッド化合物の化学合成を進めた。ここでも、野崎-檜山-岸反応を鍵反応に用いることにより、目的物の全基本炭素骨格を持つ重要合成中間体を効率的に合成することができた。 アプリロニンAによるアクチンとチューブリンとの三元複合体形成について、SPRを用いる速度解析を行い、会合定数を明らかにした。ここでは、センサーチップにアプリロニンAを固定する方法とチューブリンを固定する方法を試した結果、チューブリンを固定し、アプリロニンAとアクチンの混合物を注入することによって、定量的なセンサーグラムを得ることができ、吸着と脱着の速度定数を見積もることができた。 チューブリン重合遅延活性を持つ植物由来の抗腫瘍性イソフラボン天然物について、各種人工アナログを合成して活性を調査した結果、天然品よりも強いチューブリン重合遅延活性と持つアナログと、天然品とは異なりγチューブリンの選択的重合阻害活性を示すアナログを発見した(A03班、臼井健郎准教授との共同研究)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
天然物リガンドの新合成法を確立し、天然アナログのハイブリッド化合物の合成も順調に進行しているから。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、人工アナログを用いた構造活性相関研究を中心に研究を進める。
|
Research Products
(8 results)