2014 Fiscal Year Annual Research Report
小分子生体内挙動を制御する因子の組織・臓器階層における網羅的解析
Project Area | Establishment of Integrative Multi-level Systems Biology and its Applications |
Project/Area Number |
23136101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
楠原 洋之 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (00302612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 和哉 東京大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (00345258)
樋坂 章博 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80420206)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 薬物動態学 / 薬物間相互作用 / 代謝物 / クラスターニュートン法 / トランスロケーションモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
新規パラメータ推定法であるcluster newton法について、プログラムを見直し、高速化をはかった。Cytochrome P-450阻害が機序となる薬物間相互作用について、CYP3A4について未変化体ならびに当該代謝酵素により生成する代謝物を解析に組み込むことで、代謝酵素の寄与率(fm)ならびに阻害定数(Ki値)を精度良く求めることができることを示した。CYP3A4、CYP2C9、CYP2D6が関連する薬物間相互作用について、同様の解析を実施した結果、いずれの事例においても代謝物を考慮することで、Ki値の収束性は高くなり、かつ同じ阻害剤を利用した複数の臨床試験のデータを利用しても同定度の阻害定数を得ることができた。さらに、CYP2C8とCYP3A4阻害による薬物間相互作用が報告されているrepaglinideの事例について、同手法を適用した結果、単剤での薬物間相互作用の解析に結果を利用することで、CYP2C8ならびにCYP3A4それぞれの阻害薬を同時に併用した場合の予測も良好であることを明らかにした。本研究結果は、医薬品開発における薬物間相互作用解析に貢献し、臨床での医薬品適正使用ならびに安全性確保に貢献するものである。 薬物の消化管吸収を適切に解析し、予測するために、生理学的薬物吸収モデルとしてトランスロケーションモデル(TLM)を構築した。TLMは単純な構造で消化管内の薬物移動、製剤の崩壊と溶解、頂端膜および基底膜での膜透過と輸送、腸管上皮細胞中での代謝、吸収に及ぼす血流量の影響をそれぞれ適切に考慮することが可能である。代表的な20薬剤についてTLMにて解析し、それぞれ臨床の観察に対応する良好な結果を得ることができた。TLMは小腸上皮細胞中でおきる輸送や代謝、血流の影響を考慮できる今までにない優れたモデルであり、今後の薬物動態研究のツールとして活用されることが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Involvement of Organic Cation Transporters in the Clearance and Milk Secretion of Thiamine in Mice.2015
Author(s)
Kato K, Moriyama C, Ito N, Zhang X, Hachiuma K, Hagima N, Iwata K, Yamaguchi JI, Maeda K, Ito K, Suzuki H, Sugiyama Y, Kusuhara H.
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Journal Title
Pharm Res
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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