2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞壁の構築と生理機能発現における膜交通の役割と分子機構の解析
Project Area | Plant cell wall as information-processing system |
Project/Area Number |
24114003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 貴志 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10311333)
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Project Period (FY) |
2012-06-28 – 2017-03-31
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Keywords | エンドサイトーシス / ダイナミン / クラスリン / セルロース合成酵素複合体 / 超解像イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
シロイヌナズナの一次細胞壁を合成するセルロース合成装置複合体が,どこでいつ集合するのかを明らかにするため,各サブユニットを異なる蛍光タンパク質でラベルした形質転換植物を作成した.CESA3とCESA6を同時に可視化した植物体を,超解像顕微鏡を用いて観察したところ,これらが共局在する様子が観察された.また,培地中の糖濃度に応じて,CESA6の量が変動することも見いだされた. セルロース合成酵素複合体の細胞内での輸送におけるイノシトールリン脂質の役割を,阻害剤を用いた解析により検証した.PI3Kの阻害剤であるLY294002とPI4Kの阻害剤であるPAOが,CESA3の輸送にどのような影響を及ぼすかを調べた結果,LY294002がCESA3のゴルジ体から細胞膜への輸送を,PAOがCESA3のエンドサイトーシスを阻害することが明らかとなった.このことから,PI3PとPI4Pが,CESA3の輸送の異なるステップで必要であることが明らかとなった. vps9a-2変異体における細胞壁の異常についても引き続き解析を行った.アポプラスト中に分泌されているタンパク質を回収し,質量分析による同定を行ったところ,複数のXTHタンパク質の分泌量が,増加または減少していることが明らかとなった.この増減は,転写レベルでの発現変動に起因していることも突き止めた.このことから,細胞壁の異常が,転写レベルでの細胞壁修復応答を誘導する可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って順調に研究が進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,バイオイメージングや生化学的手法を駆使し,細胞壁と膜交通の関連を解析してゆく.ゼニゴケを用いた研究も,並行して進める.
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[Journal Article] Molecular analysis and localization of CaARA7 a conventional RAB5 GTPase homolog from characean algae2015
Author(s)
Hoepflinger, M.C., Geretschlaeger, A., Sommer, A., Hoeftberger, M., Tenhaken, R., Ueda, T., and Foissner, I.
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Journal Title
Traffic
Volume: in press
Pages: 未定
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Plant vacuolar trafficking occurs through distinctly regulated pathways2014
Author(s)
Ebine, K., Inoue, T., Ito, J., Ito, E., Uemura T., Goh, T., Abe, A., Sato, K., Nakano, A., and Ueda, T.
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Journal Title
Curr. Biol.
Volume: 24
Pages: 1375-1382
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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