2017 Fiscal Year Annual Research Report
Interface atomic structure and electronic structure of adsorbed nano-molecular systems
Project Area | Molecular Architectonics: Orchestration of Single Molecules for Novel Function |
Project/Area Number |
25110006
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
石田 浩 日本大学, 文理学部, 教授 (60184537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐甲 徳栄 日本大学, 理工学部, 准教授 (60361565)
濱本 雄治 大阪大学, 工学研究科, 助教 (30584734)
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Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2018-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / 物性理論 / ナノ材料 / 量子井戸 / 密度汎関数法 / 鏡像ポテンシャル準位 / ファンデルワールス力 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)van der Waals密度汎関数法の交換相関ポテンシャルの解析から、固体表面から数Åの距離において非局所相関ポテンシャルが鏡像ポテンシャルのように振る舞い、第一原理計算の枠内で最低鏡像状態がよく再現されることを示した。これに基づき、ナフタレン-グラフェン界面の鏡像状態に関する論文を完成させた。さらに同様の解析を鉛フタロシアニン-グラフェン界面に適用し、最低鏡像準位が主に鉛フタロシアニン単分子膜上に誘起した非局在状態に由来し、清浄グラフェンの最低鏡像状態より有効質量が大きくなる原因を明らかにした。2)Ir(111)半無限表面上のグラフェン吸着層の電子状態を、実験に近い長周期構造(ユニットセルに281原子を含む)を用いて計算した。鏡像ポテンシャル準位に、モアレ構造に起因するエネルギーギャップが現れ、その値が実験と良く一致することが分かった。3)Embedded-Green関数法理論を局在基底関数を用いて再構築した。バンド絶縁体のエネルギーギャップ中でのエムベッディングポテンシャルの実固有値の振舞いから、時間反転不変トポロジカル絶縁体のZ2不変数や、トポロジカル結晶絶縁体のミラー・チャーン数が計算できることを示した。4)ソース・ゲート・ドレイン領域からなるトランジスター様の構造を持つ量子井戸に着目し、ソース‐ゲート間を流れる過渡電流を時間依存シュレディンガー方程式を直接時間積分することによって計算した。その結果、過渡電流の生成はソース領域における電子のスピン状態に大きく依存することが見出された。またゲート領域の電位を周期的に変化させたところ、過渡電流は複雑な時間波形を持つことが示された。この結果から、本研究で考案した簡単な量子井戸構造は、ノイズ発生源として利用できる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)