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2002 Fiscal Year Annual Research Report

生体高分子・溶液系に於ける電子・プロトン移動のダイナミックスの機構

Research Project

Project/Area Number 00F00115
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

大峰 巖  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) SITARAM Pingale Subhash  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
Keywords光合成 / プロトン移動 / 電子移動 / 水 / 蛋白質の場 / キノン分子 / 非経験的分子軌道法 / QM / MM法
Research Abstract

Pingale氏は光合成反応中心に於ける、電子移動やプロトン移動機構、それに及ぼす水のネットワークの影響を調べてきた。具体的には量子化学計算と分子場近似を組み合わせたQM/MM法を用いて、蛋白質の場が電荷(電子・プロトン)の移動に伴って如何に変化し、キノン分子の移動を引き起こし、光合成反応が如何に進むのかを調べた。特に、このキノンが途中で180度回転することが実験で示唆されているので、この回転エネルギーバリアーを解析した。
(1)相当大きな部分系を切り出し、そこに於けるキノンの回転に関するバリアーエネルギーをQM〔非経験的分子軌道法〕を用いて調べ、(2)全タンパク質の影響を入れるためのプログラム環境の構築のため、アンバー・タンパク質計算プログラムと、非経験的分子軌道計算法を融合させた新しいQM/MM法の開発を完成させた。これをもとに、周りのタンパク質の場、タンパク質の揺らぎの影響をいれたバリアーを計算した。
その結果、まず電子移動によって、一個目のプロトンがキノンに移動、深くした後、キノンが180度回転し、二個目のプロトンがほぼ一個目と同じ経路を通り移動し、キノンに付着する機構が考えられ、そのキノンの回転エネルギー障壁は、実験が示すエネルギー障壁の高さとほぼ一致することが分かった。このキノンの回転の経路に沿って、周りのタンパク質がキノンに及ぼす相互作用の成分を解析し、どの成分が主に障壁エネルギーに関与しているかを明らかにした。
さらに、生体高分子の反応部の電子状態にタンパク質の揺らぎの効果を取り入れ自由エネルギーの反応経路に沿った変化を計算する予定である。
現在、以上の結果を2編の論文にまとめている所であり、まもなく完成する。

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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