2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
00J01833
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 明子 大阪大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | エンド-β-マンノシダーゼ / 酵素 / 糖タンパク質 / N-配糖体糖鎖 / ユリの花 |
Research Abstract |
テッポウユリの花より精製したエンド-β-マンノシダーゼの基質特異性について調べた。還元末端をピリジルアミノ化した糖鎖Manα1-6Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-PAに対する活性を100として3回の平均値をとって調べたところ、Manα1-6Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-Peptideは300、Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-Peptideは44、Manα1-6Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAcは86の比で加水分解され、Manα1-6(Manα1-3)Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-Peptideは加水分解されず、還元末端がピリジルアミノ化された糖鎖より天然に近い形であるPeptideに結合した糖鎖の方が加水分解されやすいことが明らかとなった。さらにManα1-6Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-Peptideを基質とした時のKm値は0.075mMと求められ、これは以前Manα1-6Manβ1-4GlcNAcβ1-4GlcNAc-PAを基質として測定した時の値の19分の1であった。 本酵素の局在について各器官の粗酵素溶液の活性を検出することにより調べたところ、本酵素活性は植物体中の至る所で検出され、あらゆる所に存在すると考えられた。また今回調べた中では、鱗茎において比活性が最も高かった。 エンド-β-マンノシダーゼの精製酵素は現在SDS-PAGEで3本のヘテロトリマーとして検出されているが、精製途中段階でプロテアーゼ等により加水分解されている可能性が考えられた。そこで精製初期の段階でプロテアーゼインヒビターを加えて精製を行ったところ、今回行った条件下においても以前と同様なヘテロトリマーとして検出された。
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