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2002 Fiscal Year Annual Research Report

葉や花器官の背腹軸を決定する新規遺伝子FILを用いた表裏形成機構の解析

Research Project

Project/Area Number 00J03636
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

渡辺 恵郎  京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords向背 / 発生 / 植物の体軸
Research Abstract

1 FIL promoter 5'領域におけるpromoter解析を行なってきた。GFPをマーカー遺伝子として、様々な長さのFIL promoter 5'領域を結合した形質転換植物を作成した。その結果、-1,800bp付近にある十数bpがFIL遺伝子の背軸側特異的発現様式に必要であることを明らかにしたFIL遺伝子の背軸側特異的発現様式に必要と考えられるシス因子を同定すべく、塩基配列に変異を入れた形質転換植物を14種類作製して、コア配列を決定した。その結果、FIL遺伝子が背軸側で発現するためには-1,800bP付近にあるAACGGGTGAATGという配列が必要であるととが分かった。この配列は、転写を抑制することでショウジョウバエの体節を決定しているKRUEPPEL(Kr)遺伝子の認識配列と類似していた。次に、この12bpに結合し、FIL遺伝子の発現制御を担っているトランス因子を同定すべく、酵母の1-ハイブリッド法を用いたライブラリーのスクリーニングを行い、252個の候補遺伝子を得た。現在、実際に同定した12bpの結合配列を認識するかどうか、生化学的な検証を行っている。
2 FIL遺伝子の上流遺伝子を遺伝学的に同定するために、GFPが発現している形質転換植物体の種子をEMS処理した。約30,000粒をEMS処理し、実体蛍光顕微鏡を用いて154個体の突然変異体を選抜した。これらの内、#2.0-07-4突然変異体は劣性の突然変異体でGFPが背軸側だけでなく向軸側でも発現していた。走査型電子顕微鏡を用いた観察では、葉の向軸側に背軸側の特徴である気孔が多数分化していた。また、本葉の形態異常が見られ、著しい場合フィラメント状の本葉を生成する。樹。脂包埋法を用いてフィラメント状葉の光学切片を作製し、観察すると、向軸側組織が損なわれており、維管束の配向が異常になっていた。これらのことから、#2.0-07-4突然変異体では向軸側の分化決定が異常になっていると考えられた。そこで、#2.0-07-4突然変異体が既知の向軸側決定因子のアリルであるかを確かめるために、PHABULOSA、PHABOLUTA遺伝子、また、Kr遺伝子と同じC2H2タイプのzinc fingerドメインをコードしており、向軸側で発現しているSERRATE遺伝子、合計3遺伝子のcoding領域をシーケンスしたが#2.0-07-4突然変異体に多型は発見されなかった。#2.0-07-4突然変異体は現在4回の戻し交配を終えている。現在、ラフマッピングを行っており、#2.0-07-4突然変異体の原因遺伝子は番染色体下腕に座乗していることが明らかになった。この領域に既知の向背軸に関わる遺伝子は、存在していないことが明らかになった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 松本任考, 渡辺恵郎, 岡田清孝: "軸に依存した器官形態形成"「植物の形づくり」蛋白質核酸酵素2002年9月増刊. 47(12). 1564-1569 (2002)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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