2002 Fiscal Year Annual Research Report
相転移から見た「バリオン数生成」と「重イオン衝突実験」
Project/Area Number |
00J04834
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小暮 兼三 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | フェルミボール / ニュートリノ / Zee模型 |
Research Abstract |
本年度は、初期宇宙の相転移時に生成された可能性のある、フェルミボールの安定性について調べ、3編の論文として発表した。そのうち、1編は論文雑誌に掲載が決まっている。この研究は、これまで不安定であると思われていたフェルミボールが曲率の効果を考慮すると、安定であることを示したもので、新しい結果である。また、フェルミボールがダークマターになり得る可能性についても検証した。 また、ニュートリノ物理についての研究も行った。まず、1つにはニュートリノ振動の際の2世代近似がどの程度良いかを調べた。2世代近似が良くない領域があることを示し、次のオーダーの項を加えて近似を飛躍的によくした。実験で許されている範囲でどの程度の改良になるかも検証した。この研究は、今後実験の精度が上がり、CPのレプトンセクターでの破れなどが検証されるようになると重要になると考えている。この結果は、論文雑誌に掲載が決まっている。 また、ニュートリノ質量を生成するZee模型についての研究を行った。初期宇宙においては、Zee模型のレプトン数を破る効果によって、バリオン数までもが消されてしまうということが起きる。この問題が生じないZee模型が実験の制限の中で、作成可能かどうかを調べた。また、このモデルが宇宙の背景輻射と矛盾しないかどうかについても調べた。また、超高エネルギー宇宙線の起源にZ-burstがなり得るかどうかについても調べた。この結果は、論文としてまとめている段階である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] C.S.Lim, K.Ogure, H.Tsujimoto: "How precisely can we reduce the three-flavor neutrino oscillation to the two-flavor on only from δm122/δm132<1/15?"Phys. Rev. D. (掲載予定).
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[Publications] T.Yoshida, K.Ogure, J.Arafune: "Stability of Fermi ball against deformation from spherical shape"Phys. Rev. D. (掲載予定).