2002 Fiscal Year Annual Research Report
Mycoplasma pnuemoniaeの接着器官と滑走運動
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00J05390
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
瀬戸 真太郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | マイコプラズマ / 接着器官 / 滑走運動 / メカニカルサイクル / 接着タンパク質 |
Research Abstract |
マイコプラズマの滑走運動は接着タンパク質が接着表面に対して、接着、力発生、解離、位置移動のサイクルを繰り返すこと(メカニカルサイクル)によって引き起こされる運動であることを示した。 (1)M. pneumoniaeの滑走運動の解析 M. pneumoniaeは接着器官でガラスに接着するとすべるように移動する滑走運動を行う。しかし、詳細な解析は行われていなかった。M. pneumoniaeの滑走運動の条件を設定した。また、接着タンパク質(P1タンパク質)に対するモノクローナル抗体は、滑走運動を行っている細胞の接着を阻害することを明らかにした。抗P1タンパク質抗体は滑走速度を加えてからの時間に対して指数的に減少させること、濃度依存的に滑走運動を阻害することを明らかにした。このことはM. pneumoniaeの滑走運動はP1タンパク質の接着、解離運動によって引き起こされることを示唆する。 (2)M. mobileにおける滑走運動の解析 滑走マイコプラズマ(Mycoplasma mobile)の滑走を阻害するモノクローナル抗体を確立した。この抗体は521kDaのタンパク質(Gli521)を認識した。Gli521タンパク質はフラスコ型をした細胞の頸部に局在していた。Glie21タンパク質に対するモノクローナル抗体は、接着を阻害せずに滑走のみを阻害した。このことはGli521が滑走運動時における力発生を担っていることを示唆する。
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[Publications] Seto, S., Miyata, M.: "Attachment organelle formation represented by localization of cytadherence proteins and formation of the electron-dense core in wild-type and mutant strains of Mycoplasma pneumoniae"Journal of Bacteriology. 185(3). 1082-1091 (2003)