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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高等植物の2つのクロロフィラーゼの生理機能に関する分子細胞生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 00J09948
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

土屋 徹  東京工業大学, 大学院・生命理工学部・高宮・太田研究室, 特別研究員(PD)

Keywordsクロロフィル分解 / クロロフィラーゼ / 分子細胞生物学
Research Abstract

【目的】
研究代表者はクロロフィル分解に関与する酵素の遺伝子として初めてクロロフィラーゼ遺伝子の単離に成功し、これによりクロロフィル分解についてこれまで出来なかった分子生物学的手法を用いた研究を行うことが可能となった。本研究課題ではシロイヌナズナに存在する2つのクロロフィラーゼイソ酵素の発現および機能を解析することを目的とした。
【結果】
1、イソ酵素の細胞内局在
シロイヌナズナの葉より無傷葉緑体およびそのサブフラクションを分画し、ウエスタン解析をおこなったところ、全タンパク質で検出されたクロロフィラーゼ1のバンドは葉緑体には存在しなかったが、クロロフィラーゼ2では葉緑体およびストロマ画分に検出された。これより、2つのクロロフィラーゼイソ酵素はそれぞれ葉緑体の内外に局在することが判明した。
2、発現組織の解析
シロイヌナズナの各器官での発現と活性を調べたところ、葉や茎など緑色組織を含む器官で活性が見られたが、根にはほとんど活性がなかった。さらに、花や未熟な莢では葉と同等以上の活性が存在した。このことはレポーター遺伝子(GUS)を用いた解析結果と一致した。また、クロロフィラーゼ2についてレポーター遺伝子を導入した形質転換体では、おそらく発現量が低いためか全くGUS染色されなかった。
3、形質転換体の解析
2つのクロロフィラーゼ遺伝子のセンス鎖またはアンチセンス鎖を強発現させたシロイヌナズナのT3のホモのラインを確立し表現型を見たところ、クロロフィラーゼ2のセンス株でのみ僅かなクロロフィル量の減少が見られたが、他の株ではクロロフィル量の変化は見いだせなかった。しかし、クロロフィラーゼ2のセンス株では野生型より早く花芽が伸長することが判明した。クロロフィル分解と植物の生長との関連について新たな知見であると考えられ、今後の解析が期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Tohru Tsuchiya: "Chlorophyllase as a Serine Hydrolase : Identification of a Putative Catalytic Triad"Plant Cell Physiol.. 44・1. 96-101 (2003)

URL: 

Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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