2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
00J10233
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 友美 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 減数分裂周期 / 細胞周期 / アフリカツメガエル / cdc2キナーゼ / CSF |
Research Abstract |
アフリカツメガエルを含む多くの脊椎動物の成熟卵はCSF活性によってCdc2キナーゼ活性が高い状態で停止し受精を待つ。今年度はCSFがどのようにしてcyclinBの分解を抑制しているのかを明らかにするため、特にAPCの活性化因子であるfizzyに着目し、解析を行った。まず、Meta-II停止卵ではfizzyがMAPKに依存したリン酸化を受けており、このリン酸化はcyclinBの分解活性が高い、カルシウムで附活した直後の卵および体細胞分裂期では見られないことが明らかとなった。このことから、Meta-II卵ではfizzyがMAPK依存的なリン酸化によって抑制されていると考えられた。そこでこのリン酸化部位の同定を行ったところ、59番目のセリンであることが明らかとなった。次にこのリン酸化の生理的意義を調べるため、アンチセンスDNAを卵に顕微注射し内在性fizzyの発現を抑えた上で、S59A-FizzyのmRNAを注射しMeta-II停止が起こらないか調べた。その結果、S59A-Fizzyを打ったものでもMeta-IIでの停止が起こり、カルシウムを加えることで附活した。このことから、fizayはMAPK依存的にリン酸化を受けているが、そのリン酸化は活性制御に関わっていないことが示唆された。そこでFizzyの機能ドメインの解析を行ったところ、fizzyの制御に関わるであろうと思われる主要なリン酸化サイトを除いたフラグメントでもcyclinBの分解を誘起でき、これまでfizzyの活性に必要であると報告されていたN末118アミノ酸よりも遙かに短い部位さえあればfizzyの機能に十分であることが明らかとなった。今後は実際にこの機能部位だけでMeta-IIでの抑制を受けるのに十分であるのか、もしくはFizzy自体はMeta-IIで抑制を受けていないのかを明らかにしたい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mari Iwabuchi: "Residual Cdc2 activity remaining at meiosis I exit is essential for meiotic M-M transition in Xenopus oocyte extracts"The EMBO Journal. 19・17. 4513-4513 (2000)
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[Publications] Mari Iwabuchi: "Coordinated regulation of M phase exit and S phase entry by the Cdc2 activity level in the early embryonic cell cycle"Dev.Biol. 243・1. 34-43 (2002)