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2002 Fiscal Year Annual Research Report

類人猿ゲノムとヒトゲノムの比較解析

Research Project

Project/Area Number 00J60104
Research InstitutionNational Institute of Genetics

Principal Investigator

野田 令子  国立遺伝学研究所, 生物遺伝資源情報総合センター, 特別研究員(PD)

Keywordsヒト / 類人猿 / 旧世界猿 / ABO式血液型 / 遺伝子 / 進化
Research Abstract

本研究では、系統的にヒトに近縁である類人猿(チンパンジー ボノボ,ゴリラ、オランウータン,およびテナガザル)および類人猿に次いでヒトに近縁な旧世界猿(ニホンザルを含むマカク属4,ヒヒ属3種)について,いくつかの核DNAの塩基配列を決定した。決定したのは,ABO式血液型,アメロジェニン,FPR1,およびα1,3GTの遺伝子である。その結果,旧世界猿ではABO式血液型のみで高い変異性を示しており,特にヒヒでは他の遺伝子の変異性がとても低かった。それに対して,ABO式血液では,A型とB型の違いが大きく,種を越えた多型あるいは並行置換が生じていたと考えられる。類人猿では,オランウータンのABO式血液型遺伝子の配列がテナガザルに近縁であるという結果が得られたが,同じ個体のDNAを用いても,他の核遺伝子ではそのような傾向はみられなかった。この結果から,過去にオランウータンの祖先種とテナガザルの祖先種で交雑が生じたが,その後のもどし交雑によってゲノムの大部分はオラウータンの種分化のパターンにしたがった。しかし,ゲノム内の微小部分では,現在でも交雑の影響が残っている,という仮説が考えられる。興味深いことに,ABO式血液型遺伝子の中でも,イントロン2の領域ではオランウータンの配列はヒト・チンパンジー・ゴリラに系統的に近い通常パターンであり,A型とB型の違いを決定しているエクソン7の領域のみがテナガザルの配列に近かった。これらの結果をもとに,現在論文を準備中である。

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Published: 2004-03-26   Modified: 2016-04-21  

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