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2002 Fiscal Year Annual Research Report

癌遺伝子Mycの分解制御による癌化機序の解明

Research Project

Project/Area Number 00J60702
Research InstitutionNagoya University
Research Fellow 服部 公彦  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手
Keywordsユビキチン化
Research Abstract

我々は、癌化におけるタンパク分解システムの役割を明らかにする目的で、2倍体生物であるために、従来は劣勢変異体を得ることが困難であった哺乳動物細胞株において、Ribozymeおよびvector型RNAiを用いて、効率的な標的遺伝子破壊を行う新しい遺伝学的解析方法を試みた。
まず、CDKインヒビターであるP27^<Kip1>のユビキチン依存性分解にかかわるSkp2を標的とするRibozymeおよびRNAi vectorを設計し、p27^<Kip1>の分解およびSkp2の発現量に与える影響を調べた。RibozymeまたはRNAi vectorを導入した細胞では、導入していない細胞と同様にG_0-G_1移行期にp27^<Kip1>は速やかに分解されたが、S-G_2期にかけて正常では認められないp27^<Kip1>の蓄積が認められた。これはSkp2ノックアウトマウスで認められるp27^<Kip1>の量的変動の仕方と全く同一であった。
次に、ミトコンドリア局在タンパク質を標的としたRNAi vectorを作成し、その発現量に与える影響を調べた。RNAi vector導入細胞では、非導入細胞に比べて、ミトコンドリア局在タンパク質の発現量が著明に減少していることが、細胞の免疫染色およびウェスタンブロット法によって明らかになった。また、この効果は、合成型RNAiとほぼ同等であった。以上のことから、vector型RNAiは合成型RNAiと同様の遺伝子破壊効果があり、細胞レベルでの効率的な遺伝子破壊を可能にする強力な手段であることが示唆された。
今後、Ribozymeまたはvector型RNAiを用いたランダムな遺伝子破壊によって、細胞の増殖シグナル伝達機構の網羅的な解明につながることが期待される。

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Published: 2004-03-25   Modified: 2016-04-21  

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