1989 Fiscal Year Annual Research Report
高度化した社会システムにおける電磁界の評価と防護に関する研究
Project/Area Number |
01302030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河村 達雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20013097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 俊男 電力中央研究所, 送配電部, 部長
松本 隆宇 静岡大学, 工学部, 助教授 (40157368)
石井 勝 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40107397)
伊坂 勝生 徳島大学, 工学部, 教授 (50035630)
河野 照哉 東京大学, 工学部, 教授 (30010705)
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Keywords | 電界 / 磁界 / 電磁障害 / 計測 / 生体影響 |
Research Abstract |
今年度は5つに大別される研究グル-プにより、2件の学会雑誌への発表のほか、9件の外部への口頭発表が行われ、もしくは予定されている。年度末には全員参加による研究中間報告会を行った。 電界計測に関する新手法の開発においては、電界検出素子の小型化を目指した光導波路型ポッケルス素子電界センサの実現の可能性が検討され、問題点と予測性能が明らかにされた。また商用周波数の交流電界測定器の校正に伴う誤差が、種々の校正用電極配置について検討された。直流、商用周波数電磁界の計測と陸境調査については、ホ-ル素子を用いた小型の3次元磁界センサが試作され、室内の生活環境における商用周波数近傍の磁界強度分布の調査が始められた。この研究項目は送電線近傍の商用周波数電界、磁界の環境評価と密接に関連するが、これらに関する3次元解析プログラムが開発され、送電線各相の電流が平衡している場合について試算が行われた。その結果、電流の零相分がない場合には、送電線直下においても、地上の磁界の強さは室内の生活環境における値に比べてかなり小さいことが明らかになった。 電界が生体に及ぼす影響を知るため、マウスの受けるストレスを光テレメトリによって無侵襲でモニタするシステムが開発され、実験が始められた。70kV/m程度までの直流電界は余りストレスにならないことが、これまでに判明している。 超電導機器周辺の磁界が各種の現象に及ぼす影響を知るため、4.5Tの強磁界を発生する超電導マグネットを用いて、放電現象などがどのように変化するかを調べた。この項目は引続き実験的検討を進めている。 雷放電によるパルス性高電磁界の広帯域測定が、日本海沿岸で実施され、雷電流の大きさと電磁界波形の関係、配電線等誘導電圧に関わる水平方向電界の発生機構について、検討が行われた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Ishii and J.Hojo: "On the wave front of return stroke current." Research letters on Atmospheric Electricity. 9. 27-30 (1989)
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[Publications] M.Ishii,K.Michishita,J.Hojo,T,Kawamura,S.Oguma and S.Yamada: "Correlated measurement of vertical electric field and lighting induced voltage on a test distribution line." Trans.IEE of Japan. 110-B. (1990)