1989 Fiscal Year Annual Research Report
地方の国際化推進に関する基礎研究ー長野県をケ-スとして
Project/Area Number |
01490027
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
相川 宏 長野県短期大学, 教養学科, 教授 (40202436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 貴夫 長野県短期大学, 教養学科, 助教授 (60105533)
林 勝一 長野県短期大学, 教養学科, 教授 (20208614)
春原 正彦 長野県短期大学, 教養学科, 教授 (20006563)
塩入 隆 長野県短期大学, 教養学科, 教授 (40043012)
倉科 寿男 長野県短期大学, 教養学科, 教授 (20070881)
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Keywords | 地方の国際化 / 国際交流 / 異文化認識 / 貿易の自由化 / 産業構造の転換 / 地場産業 |
Research Abstract |
当初の研究計画にそって、まず共同研究者の分担確認から始まって、3つのグル-プごとに提携して文献、資料の収集、現地調査等を推進した。特記すべき点は、共同研究者が共通認識を専門知識の取得のため、研究会開催を当初の6〜7回を年間10回に増やし、学者、産業人等の職者を招聘して、研究討論を重ねたことである。 その主なものは、まず「地方の国際化」研究を「日本の国際化」のなかでどう位置づけるかについて、東京大学から高橋彰教授を招き、世界の中の日本、日本の中の地方のあり方をめぐって討議した。 また、本研究は産業構造の転換を「地方の国際化」研究の中心にすえているところから、県工業診断課長、小山征一郎氏に長野県産業の発展経過と特色について意見を聴くとともに、国際化の影響、対策をめぐって検討した。さらに、長野県企業をケ-ススタディとして研究成果をまとめたアジア経済研究所の小池洋一研究員から報告を求めた。 これらを通じて中間的に導き出されたのは、中央で考えられていた「地方の国際化」と現実の著しいギャップがみられることである。 すなわち、「地方の国際化」を従来、一極集中的な東京をベ-スとした「日本の国際化」と同列に論じられてきたものであるが、地方の特色は考慮されておらず、一律には論じがたいものであることが浮き彫りされてきた。本研究は、「地方の国際化」は地域の歴史、伝統など特色を踏まずには推進できないとの前提にたっているが、この前提はおおむね首肯されたといえる。
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