1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01510152
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
麻生 誠 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00014689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 栄美 関東学院大学, 文学部, 講師 (00177388)
岩井 八郎 大阪大学, 人間科学部, 助手 (80184852)
池田 寛 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (40093364)
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Keywords | ライフコ-ス / 生涯学習体系 / 教育機会 / 職業機会 / 転職 |
Research Abstract |
本研究は、普通化した今日の高校教育を終了した後、青年がどのような経歴を歩み、また現在どのような職業生活をしているのかを、ライフコ-スの視点から実証的に明らかにすることによって、わが国における生涯学習体系を具体化するための基礎的資料を蓄積することを目的としている。そのために、本年度は次の2点について研究を実施してきた。1.既存統計資料および既存調査資料を再分析し、高校卒業後の教育機会と職業機会の関連について時系列的変化を検討してきている。2.高校卒業後7年を経過した現在25歳の男女を対象に、高校卒業後の教育歴、職業経歴、現在の仕事の内容、社会的諸活動への参加状況、学習ニ-ズ、価値意識を調べるアンケ-トの郵送調査を実施している。サンプルは兵庫県下(神戸市を中心)の高校から、大学進学率と学科の異なる13校を選び、卒業生名簿より抽出した男女各2,000名、計4,000名である。 研究は現在継続中であるが、既存資料の再分析から、石油危機以後の1970年代中頃から高校卒が第3次産業の中小企業に雇用される傾向が強まり、そこでかなり頻繁に従業先移動が生じている点が明らかになっている。今後アンケ-ト調査の分析を行ない、その結果を発表する予定である。その分析によって、次の点が明らかにされると期待できる。1.高校卒業後の教育歴と職業経歴から25歳までのライフコ-スをパタ-ン化し、専修学校を含む多様な教育機会と職業機会との関連を明確にする。2.転職経験や転職志向と教育歴や現在の仕事の内容との関連を明らかにする。3.社会的諸活動への参加や学習ニ-ズと教育歴や現在の仕事の内容との関連を明らかにする。4.1.〜3.について男女差を明らかにする。
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