1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01530060
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
増田 伸爾 東京工業大学, 研究情報交流センター, 助教授 (50016573)
|
Keywords | サイエンスパ-ク / 産官学連携 / 地域振興 / 研究交流 / 情報交流 / 技術移転 / リサ-チパ-ク / リサ-チコア |
Research Abstract |
研究初年度である本年度は、まず全国のサイエンスパ-クプロジェクトを同定することから調査を開始した。各都道府県レベルの自治性について、その企画担当部局、商工業振興担当部局等により、各々サイエンスパ-クプロジェクトについて資料の送付を求めた。これは政令指定都市その他の市町村についても同様である。また、地域開発の情報をもつ地域振興整備公団、(財)日本立地センタ-、日本開発銀行、日本長期信用銀行、民間有力デベロッパ-についても情報を求めた。この結果、全国約120件のプロジェクトが構想、計画、建設、運営の各段階にあることが分かった。これは現時点の日本全国の網羅的な情報としては極めて精度が高いものと考えられる。これら120ヶ所について、2種類のアンケ-ト調査を実施した。また、代表的な例8ヶ所については訪問調査を行なった。これらの120ヶ所中、民間主導のサイエンスパ-クは数ケ所にすぎず、残りは地方自治体主導のものである。このように地方自治体主導のサイエンスパ-クが大部分である理由としては、自治体の地域振興プロジェクトの中心にサイエンスパ-クが意識されていること、通産省他の地域振興政策としてのテクノポリス法、民活法、頭脳立地法等によりサイエンスパ-クの建設が誘導促進されていることが分かった。また、これらサイエンスパ-クは必ずしも大学の所在地の直近に立地しているわけではなく、大学の協力の確保については、有効な連携の方策を模索中であることが分かった。現在すでに運営中の15ヶ所について、中核的施設が完成しているのは10ヶ所であり、その経営には困難な点が多く、現状では自治体等の強力な支援により経営していることが分かった。来年度は上記アンケ-ト調査の県計と解析、参加企業の意向調査を実施する予定である。
|