1989 Fiscal Year Annual Research Report
ホスト-ゲスト錯体形成を利用する中性分子センサ-の基礎開発
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01540463
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小田嶋 和徳 北海道大学, 理学部, 講師 (30152507)
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Keywords | 化学センサ- / 液膜型センサ- / ホスト-ゲスト錯体 / 人工ホスト / 大環状ポリアミン / シクロデキストリン / シクロファン / 電位応答 |
Research Abstract |
1.膜界面で中性分子であるカテコ-ル類とホスト-ゲスト錯体を形成しうる脂溶性大環状ポリアミン1a,bを感応素子として、ポリ塩化ビニル支持液模型センサ-を作製し、種々のカテコ-ル関連化合物に対する電位応答を、それらのゲストがバルク水相中でほとんど電荷を持たない中性型をして存在するpH条件下で測定した。 2.その結果、(i)電位応答のためにはOH基が必要であり、(ii)2つのOH基が隣り合わせに存在するカテコ-ル構造が強い電位応答のために有利であり、(iii)ゲストの疎水性が高いほど電位応答が強いことが見出された。それにより、電荷を持たない中性分子に対する電位応答のメカニズムとして、電極膜界面でのホスト-ゲスト錯体形成に伴う水相へのプロトン放出の可能性が示された。現在FTIR-ATR法による膜界面の直接観測により、プロトン放出メカニズムの直接的証明を試みている。 3.膜界面でゲストを取り込みうる疎水性内孔を持つシクロデキストリンの両親媒性誘導体2__〜の合成を行なった。液膜型センサ-としては特徴的な電位応答選択性は観測されなかったが、LB膜として下地電極上に累積した場合、アニオン性ゲストとの選択的なホスト-ゲスト錯体形成に伴うマ-カ-イオンの膜透過性変化が、サイクリックボルタンメトリ-により観測された。現在中性ゲストに関して同様な応答性を調べている。 4.疎水性内孔を持つ純合性ホストであるシクロファンの両親媒性誘導体3__〜の合成に着手し、環状合成中間体の構造確認まで行なった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Umezawa: "Chemical Sensor Mechanisms:Experimental Approaches" Ion-Selective Electrodes. 5. 211-242 (1989)
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[Publications] M.Sugawara: "Biomimetic Ion-Channel Sensors Based on Host-Guest Molecular Recognition in Langmuir-Blodgett Membrane Assemblies" Thin Solid Films. 180. 129-133 (1989)
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[Publications] S.Nagase: "Voltammetric Anion Responsive Sensors Based on Modulation of Ion Permeability through Langmuir-Blodgett Films Containing Synthetic Anion Receptors" Anal.Chem.(1990)
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[Publications] K.Odashima: "Novel Sensing Membranes for Organic Guests Based on the Host Functionalities of Macrocyclic Polyamine and Related Compound" ACS Biosensor Symposium Proceedings. (1990)
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[Publications] 小田嶋和徳: "膜と界面--新しい分析法のメディア" 学会出版センタ-, (1990)
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[Publications] 小田嶋和徳: "機能性大環状化合物の分析化学への応用" アイピ-シ-, (1990)