1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550011
|
Research Institution | Nagoya Univ. |
Principal Investigator |
綱島 滋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80023323)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 聡 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助教授 (60151742)
|
Keywords | 人工超格子 / 磁気光学効果 / コバルト / パラジウム / ブラチナ |
Research Abstract |
光磁気記録材料としての応用化が考えられているPd/Co,Pt/Co多層膜の磁気光学効果について現象論的な解釈を行うために、実験及び結果についての検討を行った。Pd/Co,Pt/Co多層膜の磁気光学効果については,界面での多重反射による光学干渉の効果、界面での磁性原子とPd,Pt原子との接触による(合金化の)効果の2点から検討を行った。 多層膜界面での多重反射による干渉の効果について,計算シュミレ-ションから検討を行った。その結果、干渉の与える力一回転への影響は小さいことがわかった。これはCoとPd,Ptとの光学定数の差が小さいことによる。 界面合金層の効果は、合金スペクトルとの比較、及び多層膜の力一回転角の周期依存性を調べることにより検討を行った。力一回転角は周期の低下と共に合金の値へ向かって増加し、増加の割合は、単位膜厚当りの界面の数に対応した。この結果から、Pd/Co,Pt/Co多層膜の磁気光学効果には、界面での合金化の効果が大きく寄与しているものと判断できた。 Pd/Co,Pt/Co多層膜の磁気特性を系統的に調べるためにIr/Co,Rh/Co多層膜の磁気特性を調べ、両者の比較を行った。特に今年度は、磁気的な特徴を明確に調べるために低温(80K)での磁気光学効果を測定した。Ir/Co,Rh/Co多層膜の磁化は低温に於て回復したものの、力一回転スペクトルは、室温と同じ単調な形状となり、Pd/Co多層膜でみられたような貴金属原子の特徴的な磁気特性はIr/CoやRh/Coでは見られなかった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] K.Nakamura: "Kerr Rotation and Coercive Field of Co/Pd,Pt Multilayens for magnetoーOptical Recording Media." To apper in proceeding on International Symposium on Opeical Strage(1990). (1990)
-
[Publications] S.Tsunashima: "Perpendicular magnetic Anisotropy and Coercivity of Pd/Co and Pt/Co Multilayers with Butter layers" J.Magn.Magn.Mat.(1991)
-
[Publications] K.Nakamura: "Pcrpendicular Magnetic Anisotropy of PdCo Alloy in multilayered structure" J.Magn.Magn.Mat.(1991)
-
[Publications] H.Takahashi: "Magnetic Propenties of PdNi Alloy and Multilayers" J.Magn.Magn.Mat.(1991)