1989 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン表面近傍におけるプロセス誘起欠陥準位の発生条件
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01550022
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
太田 英二 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (20112675)
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Keywords | シリコン / プロセス誘起欠陥 / DLTS / エッチング |
Research Abstract |
1.低濃度欠陥準位を低温で高感度・迅速に測定するため、計算機を利用してDLTS装置を改良した。 2.(1)n形Si中において欠陥準位を50-100Kの温度範囲でDLTS法により観測し、そのエネルギ-準位および電子捕獲断面積を測定した。これを用いて欠陥準位の空間分布を解析した。 (2)欠陥準位は表面においてその濃度は高く、バルク内部に向かって指数関数的に減少することを示した。 (3)欠陥準位の発生は測定用ショットキ・ダイオ-ドの障壁金属に依存しない。また障壁金属の蒸着を短時間に行う限り、蒸着条件には依存せず、むしろシリコン材料のロットによってその濃度が異なることを示した。 (4)600℃以上の温度における熱処理により欠陥準位は消滅するが、熱処理に曝された表面をエッチングすることにより再度観測可能な濃度となる。 (5)欠陥順位濃度はエッチング深さと共に増加し、0.1μm以上エッチングすることにより飽和する。 (6)欠陥準位の濃度分布は200℃以下の熱処理によりバルク内部に拡がる。欠陥が熱拡散すると考えることによりこの濃度分布を表すことができた。欠陥の拡散係数を推定した。 3.上記の結果より以下のことを示した。 (1)n形シリコン表面近傍に発生するプロセス誘起欠陥準位は電極付に先立つエッチング過程で発生する。 (2)欠陥準位の濃度およびその分布はシリコン材料の特性に依存する。 (3)濃度分布の熱処理温度および熱処理時間依存性より、当該欠陥は容易に移動拡散することがわかる。また拡散係数より、欠陥がエッチング反応においてシリコン表面で発生する水素と関連している可能性を示唆した。
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Research Products
(1 results)