1989 Fiscal Year Annual Research Report
異形端末を有する金属繊維を用いた耐熱機能性複合材料の開発
Project/Area Number |
01550059
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 隆夫 神戸大学, 工学部, 教授 (80031045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳納 久睦 神戸大学, 工学部, 助手 (90031137)
猪飼 靖 神戸大学, 工学部, 助教授 (40031108)
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Keywords | 耐熱性複合材料 / 異形端末繊維 / 金属繊維添加 |
Research Abstract |
本研究は異形端末金属繊維添加によって長繊維添加の場合と同様に樹脂軟化温度付近でも高強度を有するFRPを開発することを目的とする。この研究で問題となるのは繊維端での応力集中と高温での繊維の引き抜けである。異形端末を数種類モデル化し、数値解析に2次元弾塑性有限要素法を用いた。主軸方向の平均応力(σ_<〓〓>=50MPa)に対する母材部の最大応力値の比を各モデルで比較した。その結果端末に角を有する形状は母材部の応力集中は大きく、先端角度が小さいほど値は大きい。また、端末が円のものでは応力集中は小さく、半径が大きいほど値は小さい。これより添加繊維形状による母材部の応力集中を考慮した端末の最適形状は円形円盤状と決定した。実験は基材にチョップドストランドガラスマットと不飽和ポリビニルエステル樹脂(軟化温度150°C)を用いた。ガラス繊維の体積含有率は20%である。添加金属繊維は引張強度1000MPa、直径160μmの綱線を用いた。綱線は170°Cで繊維と樹脂の接着力が常温に比べ1/10になると仮定して繊維長を20mmとし、切断後、異形端末加工を施した。GRPには体積含有率で1%添加した。綱繊維を荷重方向に添加した試験片の常温及び170°Cでのσ-ε線図を母材GFRPのもの比較すると、綱繊維の添加材では常温で17%、170°Cで30%強度上昇がみられた。この高温での強度はGFRPと金属繊維のそれぞれの強度から求められる複合則強度を上回った。
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Research Products
(1 results)