1990 Fiscal Year Annual Research Report
高密度居住環境下における児童の遊び生活環境整備に関する基礎的研究(居住地区内の遊び場配置形態と遊び生活形態との関連について)
Project/Area Number |
01550465
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 恭介 東北大学, 工学部, 助手 (00005521)
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Keywords | 児童の遊び / 遊び場分布 / 遊びの戸外化 / 居住環境 / 生活環境整備 / 領域 / 交友関係 / 地域空間 |
Research Abstract |
昨年度実施した『児童の遊び生活に関する調査』の調査票からのデ-タ-計測に基づく遊びの戸外化分析をうけ、(1)遊び行為の広がりと児童をとりまく遊び場配置パタ-ンとの関連分析、(2)居住地区内遊び場利用傾向と地区内遊び場配置パタ-ンとの関連分析、(3)児童の遊び生活領域の変動と居住地区内遊び場配置パタ-ンとの関連分析を、本年度の研究計画としていた。それぞれの結果の概要は以下のようである。 1.個々の児童の自宅をとりまく遊び場配置の類型化及び個々の遊び行為をとりまく遊び場配置の類型化を行い、遊び場配置類型と遊びの戸外化との関連を捉え、自宅や遊び行為の拠点から40m以内に公園・空き地が存在するパタ-ンにおいては戸外遊びが展開しやすいことが把握された。また、遊び場配置類型と遊び行為の広がりとの関連を捉え、公園・空き地が40m以内に存在する場合は、遊び行為は距離的広がりを見せにくいが、公園・空き地が40m以上120m以内に存在する場合は、遊び行為は距離的広がりを見せるが、公園・空き地の存在範囲以上には広がりにくいこと、また、公園・空き地が120m以内には存在しない場合には、遊び行為は距離的広がりを見せにくくなることが把握された。 2.居住地区内の児童の遊び場利用傾向を把握し、地区内遊び場配置の類型化を行い、地区内遊び場配置類型と地区内遊び場利用傾向との関連を捉え、公園・空き地の地区内の分布状況によって利用する遊び場の割合が変動を見せることが把握された。 3.地区内遊び場配置類型と遊びの戸外化との関連を捉え、遊びの自宅外化は、児童の交友関係によるものと把握されるものの、遊びの戸外化は地区内の公園・空き地の分布状況によって影響を受けることが把握された。また、地区内の遊び場配置類型と遊び行為の地区的広がりとの関連は明確に表れず、遊び行為の広がりが狭いことが把握された。
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