1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560066
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
舟越 正子 九州大学, 農学部, 助手 (50089942)
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Keywords | カイコ核多角体病ウイルス / 不活化ワクチン / 感染抑制 |
Research Abstract |
本年度はカイコ核多角体病ウイルス(BmNPV)の不活化ワクチンによるBmNPVの感染抑制について検討した。BmNPVとしてカイコ培養細胞S.P.C.Bm36で増殖した培養上清を用い、ウイルス感染価はS.P.C.Bm36細胞を用いプラ-クアッセイ法により測定した。 1)ホルムアルデヒドによるBmNPV不活化ワクチンの調製およびワクチンによるBmNPV感染抑制試験:BmNPVに30%ホルムアルデヒド液を最終濃度で1:100になるように加え、4℃で1週間反応させた後、細胞培養液IPL-41に対し透析してワクチンを調製した。ワクチンのウイルス活性は対照のBmNPVの活性とくらべると10^<-6>に低下した。このワクチンによるBmNPVの感染抑制実験を試みた。S.P.C.Bm36細胞にワクチン(10^<-1>および10^<-2>希釈液、対照区には培養液IPL-41)を接種し27℃、60分間保温後、ワクチンを除去した後IPL-41を入れ27℃、120分間保温した。これら3区の細胞をマルチウエルプレ-トに移したのち、不活化していないBmNPVを接種しウイルス感染価を測定した。前もってワクチンを接種した場合のウイルス感染価は対照区のそれとくらべ差は認められなかった(対照区のPFU/ml=3.14×10^6、ワクチン10^<-1>および10^<-2>のPFU/ml=2.93×10^6、および2,72×10^6)。 2)紫外線照射によるBmNPV不活化ワクチンの調製およびワクチンによるBmNPV感染抑制試験:2mlのBmNPVを直径5cmのシャ-レに入れ、35cmの距離から紫外線(15W東芝殺菌灯)を20分間照射してワクチンを調製した。ワクチンのウイルス活性は対照のBmNPVの活性とくらべると、約10^<-3>に低下した。このワクチンによるBmNPVの感染抑制を1)の場合と同様の方法で検討したがウイルス感染価は対照区とくらべ差は認められなかった(対照区のPFU/ml=3.65×10^6、ワクチン10^<-2>および10^<-3>のPFU/ml=4.15×10^6および4.05×10^6)。
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