1991 Fiscal Year Annual Research Report
各種大気汚染物質の抗原吸入に対する抗原特異的IgE抗体生能の影響
Project/Area Number |
01570301
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
香川 順 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90055955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 優子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30167580)
佐藤 敏彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10225972)
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Keywords | 二酸化窒素 / ELISA法 / 特異抗体 / モルモット / 卵白アルブミン / 気道過敏性 / オシレ-ション法 / 感作 |
Research Abstract |
2、5ppmのNO_2吸入曝露の吸入抗原アレルギ-感作への影響を調べるために、モルモットを用いて実験を行なった。即ち、一群20匹として卵白アルプミン(OA)エロゾ-ル25mg/m^2曝太群,OAエロゾ-ル5mg/m^3曝露群,OAエロゾ-ル5mg/m^3+NO_22.5ppm曝露群のそれぞれに対し、1日4時間,1週間5日、4週間の曝露を行なった。OAエロゾ-ルは超音波ネブライザ-により発生させたが、濃度調整及粒径を揃えるために、若干の改造を加えた。その結果、曝露チャンバ-内のOAエロゾ-ル濃度は曝露中、ほぼ設定濃度で堆移し、粒径も4〜8umと揃っていた。 これはNO_2同時曝露群でも同様であった。 曝露期間中を通して週3回曝露直前、直後にオミレ-ション法により呼吸抵抗を測定した。OA吸入による気道反応性はOA25ug/m^3曝露群がもっとも大きく、5mg/m^3曝露ではNO_2曝露により増強されることは無かった。アレルギ-反応による異常呼吸は曝露中肉眼でも観察できたが、曝露開始後数分以内に発現し、1〜2時間の間に収束してしまうことが多かった。また初回曝露後、最初の反応は曝露開始後10め〜12日めで3群ともほぼ一致していたが、軽度の異常呼吸が、NO_2曝露群に8日めに認められた。この事実が、果たしてNO_2曝露により感作成立が促進された事を示すのかどうかは今後の検討を待たねばならない。 4週間曝露終了後に行なったヒスタミン吸入試験では、OAによる感作の状態と特に関係は認められず、気道過敏性の亢進は認められなかった。気管支肺胞洗篠液中の細胞分画では、好酸球と好中球の著増が認められており、遅発型反応状態を示すものが多かった。 曝露終了後、採取したBALF及び血清中のOA特異抗体値の解析を、これら生理学的所見、病理生化学的所見を考え併わせて行なう予定である。
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[Publications] Satoh,T.,Kagaw,J.: "Ellects of 2.5ppm NO_2 exposure on allergic seusitzation" J.Alleagy clin.Inmunol.
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[Publications] Satoh,T.,Kagawa,J.: "Timecourse of allergic reaction during coatiuuous allergeu exposure in the guiven pig" Jut.Arch.Allergy appl.Iumuunol.