1990 Fiscal Year Annual Research Report
びまん性間質性肺炎及び慢性汎細気管支炎におけるレトロウィルスの関与
Project/Area Number |
01570421
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本田 一陽 東北大学, 医学部附属病院・検査部, 助手 (00125650)
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Keywords | HTLVーI / びまん性間質性肺炎 / プロウィルDNA / PCR |
Research Abstract |
HTLVーIキャリアの感染細胞の大部分は、HTLVーIプロウィルスDNA1分子をもつのみであり、すべての細胞に1〜2分子のDNAが存在する細胞遺伝子や、細胞に多数の遺伝子が存在する他のウィルス感染細胞とは異なり,極めて高感度の検出法が要求されることがわかった。この解決法の一つとしてはHTLVーIが持続的ウィルス血症であり、ほぼ全例が抗HTLVーI抗体を有することから、血清中のみならず肺細胞洗浄液中の抗体を検出することが有用であり、抗体検査の中ではウェスタンブロット法が最も感度、特異度に優れ、又その抗体パタ-ンの多様性より病態解析が可能と思われた。 もう一法としてキャリア体内のHTLVーI感染細胞はポリクロ-ナルであるが、HTLVーIプロウィルスの5′LTR,gag pXの各増巾領域を各々の部位の既知プライマ-を用い、HTLVーI感染樹立細胞株におけるHTLVーI遺伝子の検出を試みている。 ATLに限らずHTLVーI感染症ではpXの発現がウェスタンブロット法による抗体解析でも注目されているが、今後オリゴプライマ-種類を更に増やし、この領域の詳細な解析をする必要がある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 本田 一陽,他: "各種病態下におけるリンパ球サブポピュレ-ションの解析" 臨床病理.
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[Publications] J.Honda,et al.: "Polyclonal integration of HTLVーI provirus DNA in BAL lymphocytes detected by PCR method." Amer Rev Resp Dis.