1990 Fiscal Year Annual Research Report
脳細胞の老化・変性におよぼす酸化的ストレスの影響に関する研究 ーード-パミン代謝とグルタチオンとの関連について
Project/Area Number |
01570455
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
近藤 智善 順天堂大学, 脳神経内科, 講師 (50103891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 之宏 順天堂大学, 脳神経内科, 助手 (70162881)
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Keywords | Methamphetamine / hydoxyradical / Dimethylsulfoxide / Salicylate / dihydroxybenzoate / tyrosine hydroxylase |
Research Abstract |
Methamphetamine(Metham)投与の効果のより強力な効果を得るためC57blackマウスに5mg/kg Metham腹腔内投与を2時間毎4回投与を行った。 この結果、線条体チロシン水酸化酵素(TH)活性は、投与72時間後において対照1591±97.4に対しMeth330.5±44.3nmol/g/hと約20%に低下した。この機序に関与する酸化的ストレスの役割をあきらかにする目的で、demethyl sulfoxide(DMSO)50μl/bodyまたはglutathionの脳移行を良くするために誘導体化した薬剤YMー737 100mg/kg×4時間毎2回の腹腔内投与による防止効果をTH活性の低下防止を指標に観察した。ちなみにDMSOは水酸ラジカル(OH^・)のYMー737はO_2^ーの消去剤として知られている。この結果DMSO投与下ではTH活性678.4±161.0、YMー737投与下では332.7±155.3nmol/g/hで、Metham投与によるTH活性の低下がDMSOにより抑制され、YMー737 100mg/kg投与では抑制されないことがあきらかとなった。 この効果よりMetham投与によるTH活性低下の機序にOH^・の関与が示唆されたためOH^・を定量化する目的でサリチル酸の同時投与を行い、サリチル酸とOH^・の反応生成物2,3ーdihydroxybenzoate(2,3ーDHBA)および2,5ーDHBAの定量を試みた。この結果Metham投与によってDHBAことに2,5ーDHBAが顕著に上昇し、DMSO投与下ではこの上昇が阻止される傾向がみられた。したがって、Metham投与下における線条体TH活性の低下とOH^・発生にかかわる部分があることがあきらかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吉野 浩代、他: "遅発性細胞壊死に対するIdebenoneの影響について" 臨床神経学. 30. (1990)
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[Publications] 近藤 智善、他: "遅発性細胞壊死の薬剤による防止の試み" 「医薬品の副作用に起因する神経障害の治療等に関する研究」班平成元年度研究班会議報告書. 49-53 (1990)
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[Publications] 近藤 智善、他: "MethamphetamineによるDA ニュ-ロン障害 ーー成因としての水酸ラジカルの発生について" 第32回日本神経学会総会発表予定.