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1989 Fiscal Year Annual Research Report

オピオイドペプチドによるバゾプレシン分泌調節に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01570633
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

大磯 ユタカ  名古屋大学, 医学部, 助手 (40203707)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大竹 千生  名古屋大学, 医学部, 医員
Keywordsパゾプレシン / 分泌制御 / 容量受容体 / 延髓孤束核 / オピオイドペプチド / オピオイド受容体サブクラス
Research Abstract

延髓の孤束核は、抗利尿ホルモンであるバゾプレシン(AVP)の容量受容体系の求心性神経経路の中で重要な位置を占めると考えられるが、同部におけるオピオイドペプチドの果たす役割を観察する目的で以下の検討を行った。自由飲水下(以下基礎状態とする)あるいは予めpolyethylene glycolの腹腔内投与により循環血液量低下状態とした正常S-Dラットに、ペントバルビタ-ル麻酔を施行し、脳定位固定装置による固定後、注入カニュ-レを使用してオピオイド受容体のサブクラスのうちκ受容体に強い親和性を示すアゴニストであるU50488H、あるいはδ受容体のアゴニスト作用の強いleu-enkephalinの微量投与を行った。薬剤の投与は、あらかじめラットの脳アトラスにより決定した刺入部位から金属製のカニュ-レを一側の孤束核の深さに到達させた後、マイクロシリンジにより0.2μlを1分間で投与し、直ちに反対側の孤束核に再度同量を投与した。採血は実験5-7日前にあらかじめ留置した静脈カテ-テルから経時的に施行し、各採血後直ちに採血量と同量の等張食塩水を補充した。実験終了後、孤束核内への薬剤の注入の有無を検討するために脳組織をホルマリン固定しニュ-トラルレッドによる染色を行い、刺入部位を確認した。基礎状態においては、対照群では生理食塩水注入前後の血漿AVPレベルに変化はみられなかったが、U50488Hを孤束核注入後、血漿AVPレベルは経時的に低下した。一方、循環血液量低下ラットにおいては、アゴニスト投与前野血漿AVPレベルは容量受容体系作動の結果、基礎状態の前値の約2倍に上昇したが、U50488H、leu-enkephalinの投与後さらに上昇を示した。血漿AVPの上昇の程度は、leu-enkephalin投与の方がより著明であった。異常の結果は、AVP分泌制御における容量受容体経路の刺激状態の相違によりオピオイドペプチドが特異的な作用態度を示すものと考えられた。

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Published: 1993-03-25   Modified: 2016-04-21  

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