1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570794
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大畑 正昭 日本大学, 医学部・第二外科, 教授 (40058904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 士郎 日本大学, 医学部・第二外科, 助手 (10180366)
伊良子 光正 日本大学, 医学部・第二外科, 講師 (30151690)
大森 一光 日本大学, 医学部・第二外科, 講師 (10139149)
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Keywords | 気管・気管支同種移植 / 大網被覆 |
Research Abstract |
気管の切除、端々吻合の範囲は気管全長の50%程度が限界であり、それ以上の広範囲の気道再建には人工気管の仕様が要求される。本研究は犬を用いて気管・気管支の同種移植を行い、移植気管支の成着状態を組識学的に検索し、気管・気管支移植の可能性を明らかにすることが研究の目的である。初年度は実験モデルの作成に研究の主眼をおき、Donor犬の気管をredipien犬に直接吻合し、その際吻合部に大網を被履することによって移植気管の生着が得られることが判明し、8頭中4頭に4週から9週の生存を得た。平成2年度は引き続き頸部気管および気管分岐部移植の実験的検討を行った。 雑種成犬12頭を用い、頸部気管5軟骨輸を摘除しほぼ同体重の犬より得た同長の気管を移植し、腹部正中切開による有茎大網弁を吻合部に被覆した。術後1日以上生存したのは10頭で、このうち大網の血流が不良であった5頭では平均生存日数分18.4 6.47日であったのに対し、大網の血流が良好であった5頭の生存日数は34.6 6.8日と有意に長かった。移植後の気管支鏡所見ではほぼ全例に気管吻合部の狭窄と白苔を認めた。吻合部の生検による組識学的検索では被覆した大網の血流の良好なものでは吻合部の上皮化が良好であった。 以上の結果から、気管分岐部の同種移植を2頭に施行し、42日以上の生存を得ており、引き続き吻合部の気管支鏡による観察および組識学的検索を行っている。
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