1989 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入と超誘導法による内因性インタ-フェロンの誘導と悪性脳腫瘍への治療応用
Project/Area Number |
01570807
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 助手 (40158449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 達 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80184737)
八木 国夫 応用生化学研究所, 所長 (00022749)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (40135380)
杉田 虔一郎 名古屋大学, 医学部, 教授 (30023807)
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Keywords | インタ-フェロン / 脳腫瘍 / 超誘導法 / 殺細胞効果 |
Research Abstract |
glioma自身からβ型interferonが産生される事が報告されている。我々はglioma細胞株を含む24種の各種細胞株を用いて超誘導法を行いすべてのglioma細胞株、2種類のうち1種類のmelanoma細胞株、3種類の肺癌由来の細胞株において、β型interferonが発現していることを明らかにした。又他の培養細胞株ではいずれも発現が認められなかった。この事から超誘導法によるβ型interferonの産生はneuroectodermal tumorに限定される可能性が示唆された。その発現量は細胞株により異なっていたが、どのような発現調節によるものかは未だ明らかにされていない。細胞内のβ型interferonはglioma細胞株にのみ検出され、培養液中の量がgliomaに比べ多いにもかかわらず肺癌由来の細胞株は検出れなかった。このことは分泌機構の差異によるものかもしれない。nothern法により固定されたmRNAの大きさは0.9kbで、報告されているβ型interferonのmRNAの大きさに一致していた。この結果を基に、dot hybridization法を用いて上述した各種培養細胞中でのmRNAの発現を検討すると、培養液中にβ型interferonが発現している株の内、肺癌由来の細胞株であるSBC-3株を除くすべての細胞株でmRNAが発現していた。次いで超誘導法を行ったglioma細胞の培養液をヒトglioma細胞を含む各種の悪性腫瘍細胞株に添加したところ殺細胞効果が得られた。又さらにこの抗腫瘍効果はdibroblast由来、HuIFN-βを添加して得られる効果に比べより強いことが観察された。
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