1990 Fiscal Year Annual Research Report
総義歯の総合的機能評価法の確立に関する研究ー顎態と顎機能動態の相互関係についてー
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01571070
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田中 久敏 岩手医科大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 教授 (30118278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮林 耕平 岩手医科大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 助手 (70219799)
児玉 厚三 岩手医科大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 助手 (40205414)
熊谷 啓二 岩手医科大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 講師 (30146097)
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Keywords | 総義歯 / 咀嚼機能 / 咀嚼筋 / 筋電図 / 咀嚼運動 / セファロ分析 |
Research Abstract |
平成元年度に行った予後良好な総義歯装着者50名および正常有歯顎者50名のEMG・SGG同時記録による咀嚼運動路咀嚼筋筋電図の分析結果では,咬合相時間の延長,最大開口量,および最大開,閉口速度の減少,さらに筋電図時間的ならびに空間的パタ-ンなどに総義歯装着者特有のモ-ドが見い出された。そこでこれらのデ-タにつき,統計的手法を用いて総義歯装着者の咀嚼機能に関する正常範囲を求め,独自の咀嚼機能評価チャ-トを試作した。この14項目のパラメ-タからなる評価チャ-トに,各種の障害を実験的に付与した総義歯での咀嚼運動時のデ-タを代入した結果、咀嚼運動リズムや下顎運動経路が障害の種類や程度によって特徴ある変化パタ-ンを示すことが明らかとなった。 以上の総義歯装着者の正常値については,顎態の面での検討がなされていないことから,本年度は引きつづき機能的動態の分析に加え,とくに頭部エックス線規格写真の分析を行った。つまり,機能評価を無歯顎者の頭蓋や顔面骨の形態との関連においてより詳細に行って,新義歯製作に役立てることを目的とした。 総義歯装着者22名についての頭部エックス線規格写真の分析結果は,(1)無歯顎状態の期間と下顎歯槽堤の高さとには頁の相関があること,(2)無歯顎者の顔面頭蓋,とくに上下顎歯槽堤の関係と形態は3型に分類できたこと,(3)総義歯の咬合平面は仮想カンペル平面に対し,後方で離開すること,(4)義歯の咬合平面の垂直的位置関係は有歯顎者とほぼ一致すること,および(5)Gonial angleと有歯顎の下顔面高の値は,無歯顎者の咬合高径決定の参考となることなどがわかった。 従って,平成3年度には,これらセファロ分析についてさらに例数を追加,分析パラメ-タの再検討を行うと共に,咀嚼運動機能の動態との関連に研究を進め,上記の機能評価チャ-トの確立を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鹿野 洋一,遠藤 義樹他: "総義歯咬合の維持に関する臨床的研究,第三報,総義歯装着者の咀嚼機能評価法について" 下顎運動とEMG論文集(第7輯). 7. 211-218 (1989)
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[Publications] 鹿野 洋一,日塔 睦雄他: "総義歯咬合の維持に関する臨床的研究 第四報,総義歯咀嚼機能評価法の臨床応用例" 下顎運動とEMG論文集(第8輯). 8. 125-132 (1990)
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[Publications] 熊谷 啓二,宮林 耕平他: "総義歯装着者の頭部エックス線規格写真分析についてー残存歯槽堤の形態と義歯構成要素の関連ー" 日本補綴歯科学会 東北・北海道文部学会で発表(平成2年9月). (1990)
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[Publications] 平松 浩,熊谷 啓二他: "総義歯装着者の頭部エックス線規格写真分析についてー残存歯槽堤の形態と咬合平面との関連ー" 岩手医科大学歯学会第16回総会で発表(平成2年11月). (1990)