1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01571079
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
虫本 和彦 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50098026)
|
Keywords | 治療用義歯 / 習慣性咬合位 / 咀嚼運動 / 学習効果 / 機能評価 / EMG / MKG |
Research Abstract |
上顎を総義歯で下顎を両側遊離端義歯装着患者に旧義歯をメディアとした治療榕義歯を調整し、漸次機能改善をはかった。その様相を表面EMGならびにMKGによって同時記録し、EMG,MKG記録の時間的空間的変動要素から義歯治療過程における学習効果改善に伴う有効なパラメ-タを抽出した。それらの結果を以下に要約する。 EMG記録結果: 1.EMGの時間的要素の変動では旧義歯治療前に比較して食品差による変化が消失し、1ケ月後では4筋の同期性が高まった。 2.EMG積分値の平均電位のpower coprdination apatternでは各食品咀嚼とも術前に比較して1ケ月後にはWMm最優勢の定型的coordination patternを示した。 3.EMG cycle timeのcv値では治療義歯の機能改善に伴って顕著に低下し、粗嚼運動のリズム性の向上が認められた。 4.ピ-ナッツ粉砕能については粘膜支持義歯の機能改善にもかかわらず、いずれのmeshにおいても変化は認められなかった。 MKG記録結果: 1.最大開口量はレ-ズンカマボコ、ピ-ナッツの各食品咀嚼で咬合位修正直後に3食品とも開口量が減少し、1ケ月後には3食品とも開口量が増加した。しかしながらガム咀嚼の経日的消長は他の3食品とはやや異なる傾向がみられた。 2.各種食品咀嚼時の前頭面ベクトルでは直後に比較して1ケ月後には咬頭嵌合位への収束傾向が高まった。 3.MKGの時間的要素については粘膜支持能力の差によってやや異なる傾向を認めた。 以上の結果から学習効果としての機能改善に伴うEMG、MKGの時間的空間的パラメ-タによって義歯機能の評価を客観的に判定しうる可能性を見い出した。
|
Research Products
(2 results)