1991 Fiscal Year Annual Research Report
DNAプロ-ベによる胎児の風疹ウイルス感染診断法の確立
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01571274
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Research Institution | National Institute of Health |
Principal Investigator |
加藤 茂孝 国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 主任研究官 (20211162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚林 清 国立予防衛生研究所, 麻疹ウイルス部, 研究員 (50197505)
鈴森 薫 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (80117829)
川名 尚 東京大学, 医学部付属病院・分院産婦人科, 教授 (90010272)
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Keywords | 風疹ウイルス / 先天性風疹症候群 / PCR / 妊娠 / 出生前診断 / ウイルス遺伝子 / 遺伝子診断 / 絨毛診断 |
Research Abstract |
1.風疹ウイルスゲノムの増幅検出 風疹ウイルスゲノムの増幅検出については、最終的に、(1)ウイルスRNAをグアニジン・フェノ-ル・クロロフォルムで抽出する.(2)RNAの逆転写後の相補的DNAのPCRによる増幅は2段階で行う(nested PCR)、(3)増幅DNAの検出は、アガロ-スゲル電気泳動後のDNA断片のエチジウムブロマイド染色による、事とした。 2.妊娠中の風疹遺伝子診断 妊娠中に発疹が出現し、風疹IgM抗体が検出された10症例について、抗体上昇以前の母血清6例、胎盤絨毛10例、治療中絶された胎児の組織5例について、ウイルス遺伝子の検出を試みた。陽性例は、血清2例、絨毛9例、胎児5例であった。胎児陽性例は全て絨毛陽性であったので、絨毛での陽性結果は、即、胎児陽性と診断して差しつかえないものと考えられた。 3.風疹感染胎児におけるウイルス増殖部位 臓器別に遺伝子検出を行なった胎児の症例について、ウイルス遺伝子陽性は、胎盤、腎、肝、脳、〓帯の各臓器であり、胎児感染は全身感染であると思われた。陰性の臓器は、脾、心、肺、眼、胸腺であった。この時、胎児血の風疹IgM抗体は陽性であったので、〓帯血IgM抗体陽性とウイルス遺伝子陽性、即ち、胎児でのウイルス増殖とが相関している事が確認された。 4、先天性風疹症候群患からのウイルス遺伝子の検出 出生した患児の髄液、リンパ球、血清、咽頭ぬぐい液、尿、白内障手術の為摘出したレンズからも遺伝子が検出され、胎内持続感染であると思われた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 加藤 茂孝他: "マイクロプレ-トでのハイブリダイゼイションによる風疹ウイルスゲノムの検出" 臨床とウイルス. 18. 317-321 (1990)
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[Publications] 千場 勉他: "風疹診断に関する最新情報" 産婦人科の実際. (1992)
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[Publications] 加藤 茂孝他: "風疹感染の出生前遺伝子診断" 日本臨床. 増刊号. (1992)
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[Publications] 加藤 茂孝: "ウイルス感染症の臨床と病理(分担執筆)" 医学書院, 247 (1991)
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[Publications] 加藤 茂孝: "ワクチンハンドブック(分担執筆)" 丸善, (1992)