1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580032
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
仁木 登 徳島大学, 工学部, 助教授 (80116847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
七條 文雄 徳島大学, 医学部, 講師 (20145022)
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Keywords | 頭部マルチチャンネルMR画像 / 画像の統合化 / 線形統合と非線形統合 / 大脳基底核や視床下部 / 脳血管網 / レ-ザ-リソグラフィ / 実物モデルの作成 / 3次元表示 |
Research Abstract |
MRIは人体内部の任意断面のプロトン情報を画像化できて医学診断に大きく寄与している。本研究は、医学診断・治療に最も正確さが要求される頭部を対象とし、このMR画像の3次元情報を再構築して専門医が診断・治療に有効な情報を対話的に検索できる3次元認識支援システムを開発することである。まず、MR画像から関心臓器の抽出について述べる。関心臓器の抽出精度は3次元示結果に大きな影響を与えて診断・治療の認識支援に大きく関与する。関心臓器の高精度抽出法に開発が求められる。特に、頭部MR画像で脳中心部にある大脳基庭核や視床下部の抽出は困難である。この抽出法として1チャンネルMR画像情報では臓器境界が不明確であるためにT1強調画像、T2強調画像、PD強調画像のMR画像情報を統合して臓器境界に明確にし、これらの情報を用いて抽出する。各チャンネル画像の統合法として線形統合と非線形統合について研究する。その手法は各チャンネル画像情報に直交軸を設定し、この直交座標空間に3チャンネルMR画像値の分布を作成する。線形統合は直交座標空間の原点を通る直線に各座標点を投影することで計算される。この直線方程式は関心臓器の分布に依存して決定する。非線形統合は距離関数を導入して関心臓器を中心に各座標点間との距離を計算する。これらの処理により、抽出が困難である大脳基底核や視床下部の境界が明確になり、高精度に抽出が可能になった。これらによって抽出した関心臓器の数量分布をvolume rendering法を用いて対話型3次元表示を実行する。次に、脳臓器のような複雑構造を有する臓器形状や実際に人目では観察できない大脳基底核や視床下部のような臓器は3次元表示だけでは把握が不十分であり、実物モデルの提示が強く望まれる。MRA画像およびMR画像から血管像を抽出し、レ-ザ-リソグラフィを用いて臓器の実物モデルを作成する。特に脳血管像の抽出法はMRA画像とMarrーHildreth演算子による微分画像を用いて微細な血管像も高精度に抽出する。この結果、複雑な脳血管網も実3次元世界で把握可能となり、診断や手術計画に大きな寄与が確認できた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 仁木 登: "2進木マシンによる多次元FFTの並列計算" 電子情報通信学会論文誌. J74ーDーI. 623-634 (1991)
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[Publications] 仁木 登: "血管の認識支援手法ー血管3次元表示ー" 日本医用画像工学会誌. 10. (1992)
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[Publications] 丸谷 洋二: "血管の認識支援手法ー血管モデル作成ー" 日本医用画像工学会誌. 10. (1992)
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[Publications] N.Niki: "A Fuzzy 3ーD Display Method of Medical Images" World Congress on Med.Phys.&Biomed.Eng.,. 29. 214 (1991)
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[Publications] N.Niki: "A Fuzzy 3ーD Display Method of Multichamel MR Images" Symposium for Computer Assisted Radiology Baltimore. 6. (1992)
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[Publications] K.Matsuzaki: "3ーD Solid Model Reconstruction from MR Images for Surgical Approach" Symposium for Computer Assisted Radiology,Baltimore. 6. (1992)