1990 Fiscal Year Annual Research Report
小学校における運動部活動が児童の健康・体力の指標に及ぼす影響
Project/Area Number |
01580135
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
形本 静夫 順天堂大学, 体育学部, 講師 (50053343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 久士 順天堂大学, 体育学部, 助手 (70188861)
青木 純一郎 順天堂大学, 体育学部, 教授 (40053087)
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Keywords | 子供 / ミニ・バスケットボ-ル / 呼吸循環機能 / 運動部活動 |
Research Abstract |
ミニ・バスケットボ-ルのトレ-ニングが児童の全身持久力に及ぼす影響を検討するために、部員の最大下および最大運動に対する呼吸循環応答を1年間にわたり追跡研究した。また、同時に放課後練習時の運動強度、エネルギ-消費量および尿中成分の変化についても検討を加えた。被験者には、5年生男子でミニ・バスケットボ-ル部員の者8名と日頃特別に身体運動を行っていない者8名(対照群)の計16名を用いた。 トレ-ニングの時間、運動強度、エネルギ-消費量および練習中に170拍/分以上の心拍数が記録された時間は、1年後にそれぞれ92±15分から160±8分(P<0.001)、44±5から52±5%Vo_2max(P<0.05)、7.4±0.7から9.3±0.6kcal/kg/分(P<0.001)および9±3分(9±3%)から22±12分(14±8%)へと有意に増加した(P<0.05)。なお、夏季の練習後には、比較的強い運動性蛋白尿(++〜+++)の出現が認められた。 1年後、練習を継続した部員の最大換気量、Vo_2max(ml/分)、最大酸素脈および最大下速度に対する心拍数応答には有意な改善が認められたが、このような改善は対照群にも観察された。しかし、練習を継続した部員の体重当りのVo_2maxは1名以外は全員が増加を示し、3〜8ケ月練習を中断していた2名の被験者においては、逆に6.6〜14.4%のVo_2maxの低下が観察された。また、後者に一定速度に対する心拍数には増加が認められた。 以上の結果から、朝練習も含めて1日に約2.5〜3.7時間行われるミニ・バスケットボ-ルの練習には児童の呼吸循環機能の向上に適した生理的刺激が存在し、これに週5〜6日の頻度で長時間参加することは、彼らの全身持久力の維持向上に寄与するものと考えられた。
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Research Products
(1 results)